8話 ページ9
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『林道支部長、申し訳御座いません。』
「いや、お前らしくていい演説だったよ」
私は会場を出ていく。
そこにはお母さんと修と遊真と唐沢さんがいた。
「貴方もボーダーを続けるのね」
『_____お母さん、修も市民も私が守る』
「私は…あなたには普通に恋愛して、結婚してほしかったのよ」
『大丈夫、解決したら迅くんと結婚するから！』
ニッコリと笑う私を見て母親はため息をつきながらも了承してくれた。
遊真に「オレもAのお婿さんに立候補したかったな」なんて言うから、しゃがんで思いっきり抱き締めてあげた。
『大丈夫よ、貴方の身体も私が助けてあげる。』
「_____ふむ、知ってたのか」
『貴方はトリオン体の匂いしかしないからね、私のサイドエフェクトが事情があるって感知したの』
「侮れないな」
これから大変になる。
それは分かりきったことだ。
だからこそ、私は必ず助けてみせる。
______________________
(疲れた…)
玉狛支部に帰還、
私の部屋は迅くんの隣にある。
ガチャと扉を開けた音で迅くんが気付いたのか、こちらの部屋へやってきた。
「今いーい？」
『いいよ』
彼氏を部屋の中へ入れる。
私の部屋はシンプルイズベストなので、ベットとラグと机しかない。
後は衣装ケース等だけがある。
ベットはこだわりで、セミダブルを使用している。
疲れを取るのはベットだと思っているからだ！
迅くんが座って水を手渡す。
「あんま無理しないでね」
『どうしたの？なにか見える？』
「見てないけど、無理するのは分かるよ」
『ふふ、優しい彼氏だね』
私はベットに座っている迅くんの横に腰掛ける。
彼は私の肩を抱いて自分の方へ引き寄せる。
たまにある迅くんの不安モード、
普段はおチャラけて隠しているが彼はかなりの苦労人だ。
色んな人の運命を握っているからだ。
私には分からない彼の辛さがあるのだろう。
「もうすぐランク戦だ」
『うん、』
「メガネくん達、勝てるといいね」
『そうだね』
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作者名：ちゅん
| 作成日時：2021年10月14日 10時
