90話 ページ3
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「Aちゃん!!!」
パーちんの結婚式が幸せに幕を閉じる。
名前を呼ばれたと思ったらタケミチくんが泣きながらコチラへ走ってくる。
私は隆くんと家に帰る為に一緒に居たので「ちょっとごめんね」と声をかけてタケミチくんの元へ走る。
「良かった!Aちゃんも生きてた」
グズグズと涙を流しながら笑顔で笑っているタケミチくん。
(ドラケンくん、タケミチくんには話してないのね)
『生きてるよ、ありがとうタケミチくん』
「マイキー君は忙しそうですね、海外って」
『________あぁ、そうなの』
『忙しいみたいだね』と声をかける。
ドラケンくんはマイキーくんを海外に居る事にしたのだろう。なら私もそれに話を合わせる。
「Aちゃんは海外に着いて行かなかったんだね!!」
『えっ…』
「マイキーくんと海外で暮らしてるのかと思ってたよ!!」
そうか、キミの描いてた未来では私と万次郎くんは一緒に幸せになってるのね。
私は1つため息を吐いたあとに『別れたの』と伝えた。
すると「えっ…」とびっくりしたような顔をするタケミチくんに私は微笑む。
『海外に行くのがどうしても無理だったの、ホラ私の家っておばあちゃんしか居ないでしょ?だから…』
話しているとポンッと肩を叩かれた。
その人物を見ると隆くんが私の横に来ていた。
「タケミっち、今はオレと一緒にいるんだよ」
「えええぇぇ!?!?三ツ谷くんと!?」
彼は私と隆くんを交互に見る。
かなりビックリした顔をしている。
隆くんが「そうだよ」と微笑むと「おめでとうございます!!」と嬉しそうに言うタケミチくん。
「サンキューな、タケミっち」
『ありがとう』
「そっか…マイキーくんとは別の道を歩んだけど、Aちゃんと三ツ谷くんは一緒の道を歩みだしたんスね!!!!」
ズキッ
少しだけ心が痛む。
それは万次郎くんへの罪悪感ではない。
隆くんへの罪悪感、タケミチくんを騙してる罪悪感、全てが私の中で渦巻く。
あぁ、どうしてこうなってしまったのか。
笑いながら話す2人を横目に空を見る。
(キミは笑ってるの?)
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しおらん(プロフ) - 凄く大好きです。原作沿いでとてもストーリーが素晴らしいです。スノーとの関係も凄く切なくて、マイキーとは本当に幸せになってほしいです。三ツ谷も好きですがやっぱりマイキーですね。これからもとても楽しみにしています! (2022年5月22日 23時) (レス) @page12 id: d42d8a020d (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 一旦休止、番外編、どちらも良いと思ってしまいます。番外編も気になりますが、一旦休止として主様のお休みなさる時間も必要なのかなと、、愛読しているお話なので悩んでしまいます。完結まで主様について行く気しかないのでどちらの結果になっても私は全然大丈夫です! (2021年10月5日 22時) (レス) @page12 id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
さーちゃん(プロフ) - この作品大好きです!番外編希望です!無理のない範囲で…よろしくお願いします! (2021年10月5日 21時) (レス) @page12 id: 0f057880a5 (このIDを非表示/違反報告)
リア - 私としては、番外編の方を希望します。作者様が無理をする事はやめてくださいね…! (2021年10月4日 22時) (レス) @page12 id: 7480b8ed6f (このIDを非表示/違反報告)
m.m(プロフ) - 続きが気になって仕方ない!!! 3作目おめでとうございます!更新されること楽しみに待っています。無理はなさらないでくださいね。陰ながら応援しています! (2021年9月30日 1時) (レス) @page9 id: 3fdf1c252a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちゅん | 作成日時:2021年9月17日 17時