【＃コンパス】氷砂糖のような (ページ46)

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氷砂糖45つページ46

「.....Aさん！」

「.....ジャンヌ？」

私がジャンヌの名前を呼んだ瞬間に、皆がわあっと歓声を上げた。
そうか.....私、気を失ってたんだ。

「A！」
「姉様！」

兄さんとソーンが一度にとびかかってくる。
もはや苦しいくらい強く抱きしめられたが、二人の目には涙が滲んでいた。

.....心配かけちゃったなあ。

「.....皆、ごめんなさい」

「なーにいってんの！そこはありがとう、でしょでしょ？」

メグメグがそう言うと、周りの皆もうんうんと頷く。

「.....本当に、ありがとう.....！」

皆が微笑んでくれる。
私は泣いてしまいそうになり、必死にこらえた。

「.....A」

声のする方向を見ると、零夜が立っていた。
彼は私をじっとみるなり.....

「！？！？」

私に抱き着いてきた。
兄さんとソーンが離してくれた直後にこれだから来るものが.....じゃなくて！

「れ、零夜.....ど、どうし」
「.....ずっと、待ってた」

「.....え」

「.....君が、目を覚まさなかったら.....僕は、君に.....」

「.....零夜殿、嬉しい気持ちは存じ上げますが.....ね？」
兄さんが私たちの間に割り込んでくる。

何か言いたげな零夜だったが、まといやリリカが赤面している辺り.....これは兄さん、ナイスかもしれない。

「.....あのさ」