【＃コンパス】氷砂糖のような (ページ42)

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氷砂糖41つページ42

一本のポータルキー。
まだどちらのチームにも制圧されていないのか、銀色に輝いている。

.....しかし、それを制圧しようとする者が現れた。
その者は、紅でも蒼でもなく。何色とも取れない色のオーラを纏っていた。

ポータルキーは、このコンパスのシステムに直結している.....文字通りのカギなのである。
誰もいないステージ。

ポータルキーを取らせまいとする敵は、誰一人としていなかった。
あの乱戦もない。

『.....完璧な防御システムと聞いていたが.....存外あっけなかったな。これで、希少価値のあるデータをこの手に.....！』

....前回は人を乗っ取ろうとしたが.....操る前にそいつごと消されてしまったので失敗に終わった。しかし好都合だ。

管理人もそいつの「記憶」に「バグ」を取り込んで、「データ」化して抹消するなんて.....
そいつが思い出したら本末転倒じゃないか。

相変わらず制御システムはゆるゆるだし....全く、変なところで甘いな。....

あと少しで、自身の野望が叶えられる。あのキーから入り込めれば....―

刹那。

『！？』

ドォン！！！

「その者」は、一瞬で吹き飛んだ。
高く高く....何が起こった？

「あっはは、やーい引っかかったー！」

....何故だ！？何故あいつらが.....！！

「コノシステムノ情報ステーションにタドリ着クトハ.....中々手強イデスネ。デスガ、結局ハ貴方ノソノ労力モ無駄二ナリマス」

『そんなッ.....制御システムには感知されない希釈度で潜り込んだって言うのに.....！』

「ボクの発明すっごいでしょ！？君なんかすぐに見つけちゃうよーっ」
「うちらに気が付かなかったわけ？さすが忍術アプリね！」

「おっにさーんこっちら、てーのなーるほーうへー！」
『！！』
「ここを制圧しちゃえば怖いもの無しなんだしー！そうなんでしょマルコス？」
「そうみたいだねー、でもなんで僕が.....もっとカッコいいセリフの人いたでしょ？」
「アンタが頼みやすかったからよ！」

『馬鹿にしやがって.....！？』

腕を大きく振り上げ、バグの感染源であるウイルスを二人に移そうとした瞬間、「その者」の体が動かしづらくなる。

「コクリコちゃんに危害を加えるなァァ！！」

「.....あれってバグ(の発生源)にも聞くなんて....知らなかったんだしー.....」
「まあ、あいつも所詮は人間だからね.....ホラ、最後のトドメ！早く早く！」

マルコスに合図を出されてやってきたのは....

「アルマ一刀流儀....アイシクルコフィン！！」