【＃コンパス】氷砂糖のような (ページ27)

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氷砂糖26つページ27

「お待たせしました......あれ？三人ともどうしたの？」
「なんでもないわ......あら、いろんな種類があるのね！」

悩みに悩んだ末、やっとハーブティーを決めることができた。
さりげなく魔力を込めているのはまた別の話。

全員にカップを置き終わったところで、お茶を注ぎながらそれぞれの説明をしていく。

「リリカちゃんのはハイビスカス、マリアさんのはローズヒップ。まといちゃんには飲みやすいカモミールティーだよ」

「へえ、すごくいい香りがするね......」

ハーブティーってお互いの香りを邪魔しないから、それぞれの香りを楽しむことができるのが良いところ。

「兄さんのはバタフライピーって言うハーブティー。ソーンのはそれとジャスミンをブレンドしたもの。初めて淹れたから味見してみたけど、結構おいしかったよ」
「とても綺麗な青色だな」
「わあ......とても綺麗です！」

他の皆も透き通るような青色に引き込まれている。

「そして零夜のは少し迷ったんだけど、お気に入りのレモングラスにしてみたんだ」
「ハーブティーなんて久しぶりだ......いい香りだね」

私はレモングラスが大のお気に入りで、この香りが大好きだ。

「どのハーブティーも、それぞれ多めに淹れておいたから、遠慮なくお替りしてね」
カップを小さめのものにしていたので、恐らく私含め七人ならば余裕で飲み切れる。

皆がそれぞれのハーブティーを飲み始めたところで、私も少しずつ頂くとしよう。

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「......お気に入り、ね」