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結局、見慣れた社に連れ戻されてしまった。
いつも通りの景色だ。
…戸に錠がかけられたことを除けば。
現人神の使命が果たされないということは、
この地に住む彼らにとって、
思うよりずっと恐ろしいことなのかもしれない。
…明日の朝彼らが戻るまで、
この戸が開かれることはないだろう。
『もし私がここから出たら……、
この山はどうなっていたの？』
カズ「…宮司が言ったことを気にしているのか」
カズ「おまえが気にすることではない。」
『…そんな…勝手だよ……』
カズ「人はどうあっても、自分勝手で我が儘だ」
カズ「お前が何かを選べば、ある者は正しいと言うし、ある者は正しくないと言う。」
カズ「それは別に悪いことではないし、お前には決めることができないことだよ。」
『…』
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作者名：桜夜 | 作成日時：2020年4月3日 12時
