雪龍組の日常

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お酒が入ってなければこのままみんなの所に戻ってたと思う。




ベッドが軋む音が合図かのように、最後の最後で理性が保てなかったんだ。



俺はそのまま覆い被さるようにして、Aの瞼に小さなキスを落とした。



寝てるくせに少し擽ったそうにするこいつがまた可愛くて、2回、3回と触れるだけのキスを瞼に落とす。



…本当はいつも、立場を気にせずガツガツいく翔.太達が少し羨ましかったのかもしれない。


俺は自分でもよく分からないけど、このままの距離で十分幸せで。


でも他の奴らに取られるのもなんかムカつくから、父親のように悪い虫が付かないようにセコムしているのかな。




…何より俺は、お前が毎日幸せに笑っててくれるならなんでもいいと思うんだ。


とはいえ…



「…俺も男だしな。こんだけ我慢したんだ、これぐらいは許せ」



…



「まっ、他の奴には秘密だけど。…明日からはまた悪い虫達からお前を守ってやるよ」








最後に優しく微笑み、Aの頬を撫でると、服を着て、何事もなかったかのように若頭はみんなの所に戻っていった。




みんな、それぞれの幸せをかみ締めながら、優しい夜が明けていく。









《瞼へのキス「憧れ」。好意以上に相手のことを尊重する、大切にする気持ちが込められているキス》

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