雪龍組の日常

若頭の悩み ページ1

ここに住むようになって数週間。


だいぶここでの生活にも慣れてきた。


皆さんは相変わらず優しくて、にぎやかで。とても楽しい毎日だ。


まだ皆さんへの遠慮は抜けないけど、ラウちゃんとはタメ語で話すようになったり、亮平さんとはクイズを出し合ってよく遊んだり、少しずつ皆さんとの距離が縮まっているのを感じている。


ただ、未だに若頭さんとの距離は1番遠い…


前に蓮さんと部屋に戻った時に怒鳴られたのが未だに残っていて、優しいのは分かっているんだけど、どうやってお近づきになったらいいのか、分からないままだ。



それに2人でお話したのも、私がここに拾われた日以来。


有難いことに色んな人が話しかけてくれるから、機会がないだけ…だと信じたい。


でも本当は避けられてるのかも…


そんな事を考えながら、いつも通り朝一で大量の洗濯物を抱えて、庭に干すべく廊下を歩いていると誰かにぶつかってしまった。






「わわわ！すみません！洗濯物で前が見えず…！！！」






洗濯物を下ろし、ぺこりとお辞儀をして見上げると、そこには若頭さんが立っていた。




「ひぃぃ！！ご、ごめんなさい！！」





『…なぁ、俺ってそんな怖い…？』




「…へ？」

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