幼馴染 ページ7
.
翌日。ようやくクラスに足を
踏み入れる日が来た。
『は〜緊張する〜』
「そう固くなるな。じゃあ
俺が呼んだら入って来てくれよ」
相澤先生が一足先に中へ。
すごく心臓の音がうるさいなあ。
数分経つと、少し大きめの声が
中から聞こえて来た。
「学級委員を決めてもらう。が、
その前に以前話した転校生だ」
大きく深呼吸をして扉を開ける。
が、変に緊張して、まだ教室を見渡せていない。
俯いたまま教卓の脇まで行く。
アカデミーより人は少ない。
けれどこんな歳の近い人が多いのは初めてだし。
そう思うと頭がこんがらがってきた。
「はい自己紹介して」
『はっ初めまして。
名前を言い終わる前にゆっくり上げた視線の先。
後ろの席に、赤と白の髪の毛に
緑と黒のオッドアイ。
それは紛うことなき幼馴染で。
『！、しょー、と…？』
「A…か？」
彼をショートを認識したと同時に歩みを進めた。
鞄とクインケの入ったケースをその場に落として。
.
.
*°轟side
俯いて入ってきた転校生。
ソイツは濃い赤茶色のふわっとした髪で。
その時ふと幼馴染が頭を過ぎった。
アイツ、元気にしてっかな。
そう思ったのも束の間。
顔を上げた転校生は、蜂蜜色の目を
長めの前髪の隙間から大きく見開いた。
『ショートだあああ!!』
荷物をその場に落として俺めがけて(？)ハグを。
クラスの奴らは騒然となる。
「っA、苦し…い、」
擦り寄ってくるAの腕をぺちぺち叩くが
気にした様子もなく強く抱きしめてきて。
『あ〜俺、今なら死ねる。死んでもいい。
あ、でもやっぱ無理死ねないや』
「どっちだよ」
『ははっ！でもまあ、いいじゃん？』
にぱっと笑いかけるコイツに
口元が小さく緩んでしまう。
「つか、お前なんで…あ。」
『ん？』
ゆらり。Aの後ろに担任が立つ。
そして。
「赫喰、自己紹介の途中なんだが」
『い"っ！？』
出席簿で頭を叩かれてAから鈍い音。
…すっげえ痛そう。
「時間を無駄にするな。合理性に欠ける」
『ゴメンナサイ』
「次はないからな。あとお前ら
知り合いなら席後ろにするぞ」
頭をさすりながらも
先生の一言に表情を明るくするA。
『！ありがとうございますっ』
頭をさげると教卓脇に落としてきた鞄と
竹刀のような物が入っている長いケースを回収。
そして俺の脇に移動された机と椅子まで来た。
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柑子露草(プロフ) - 美弥華さん» 美弥華さん、ありがとうございます！コメントをいただけたのが嬉しすぎたので更新できるようにしていきたいと思います(*´ω｀*) (2018年10月6日 10時) (
レス) id: 2c1d1c28c2 (このIDを非表示/違反報告)
美弥華 - 続きが出るのを待ってます！更新頑張ってください！ (2018年10月3日 0時) (レス) id: ce48ce5dac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柑子露草 | 作成日時：2016年7月12日 20時
