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状況が、全く飲み込めない。
「！？！？え、あの…！」
『ん、』
彼は、傷口を舐めている。
その行為だけでも驚きなのに。
「傷が…！！」
彼の舌が触れたところから
傷が修復されるように癒えていく。
『…これでよし』
「すごい！君、回復系の個性なの！？」
彼はべろりと舌なめずりすると
首を横に振って。
『んーん。俺の個性は�牋�食�瓩辰童世辰�
個性に関するモノなら何でも喰べちゃうんだ』
「だから個性でできた傷を…！」
なんてすごい個性なんだろう。
もっと知りたい、そんな欲が湧き上がる。
「じゃあ、個性による攻撃も
喰べれちゃうの！？」
『うん』
「わわ…！あと、』
『ちょっと待って。答える前に左腕もね』
僕の腕を指さして『いい？』と聞いてくる。
もちろん僕には断る理由はない。
『じゃあ、失礼しまーす』
本当にすごい個性だ。
仕組みがとても気になる。
異形型ならどうするんだろう。
喰べた個性はどうなるの？
質問事項を考えていると治療は終わっていた。
『ふう…あ、ごめんね？気持ち悪かったでしょ』
「そんなことないよ！不思議な感じはしたけど、
傷が治る瞬間をこんな間近で見れて嬉しい！」
思ったことを興奮気味に伝えるときょとんとして。
「僕、気に障ること言ったかな…？」
『違う違う！気味悪がらないから、優しいなあって』
眉を下げて安堵した笑みを浮かべる。
「Aくんの個性、すごいね」
『そう言えばハイセさんは見るの初めてか』
「うん！……あっ、ごめん電話だ。
もうしばらく話してていいよ」
ハイセさんと呼ばれた男の人は
離れた場所へ移動した。
「異形型相手の時は？」
『基本は普通に戦闘かな』
「それもそうか。個性も使えないし、」
.
『別にそんなことはないよ』
「え？」
透き通った蜂蜜色の目は
真っ直ぐ僕を捉える。
だけれど、何故か走る悪寒。
空気が一瞬凍った気がする。
『異形型だって “ 喰べちゃえばいいから ” ね』
「？…それって、」
「Aくん！仕事が
入ったから現場に向かうよ！」
『はあーい』
ハイセさんが慌てて戻ってきた時には
さっきと同じ柔らかい雰囲気に。
『じゃあ、またね』
「あっ、うん。今日はありがとう！」
『！へへ、どういたしまして』
蜂蜜色の両目を柔らかく細めて、
ハイセさんと急ぎ足で出ていった。
「仕事？まあいいか……あっ！！」
そういえば、クラス聞けなかった。
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柑子露草(プロフ) - 美弥華さん» 美弥華さん、ありがとうございます！コメントをいただけたのが嬉しすぎたので更新できるようにしていきたいと思います(*´ω｀*) (2018年10月6日 10時) (
レス) id: 2c1d1c28c2 (このIDを非表示/違反報告)
美弥華 - 続きが出るのを待ってます！更新頑張ってください！ (2018年10月3日 0時) (レス) id: ce48ce5dac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柑子露草 | 作成日時：2016年7月12日 20時
