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「Aくん、ついたよ」
俺は今、ハイセさんと一緒に
今度転入する高校へ来ていた。
何度か遠目からは見たことがあるけど。
『ひゃ〜！ここが雄英かあ。
間近で見るとすっごくおっきいね』
建物を見上げてみるが、首にクる。
高さも広さも都内一なんじゃないかな。
CCGにも負けず劣らずな感じだ。
「あれ、もしかして緊張してる？」
『へ？』
「僕の袖掴んでるし」
言われてそこへ視線を移す。
俺の指先は彼の左手の袖元で。
『あ"、ほんとだ。ごめんね？』
「ううん気にしないで。それに
君にとって久しぶりの普通の学校だし」
ハイセさんの言う通り、俺が “ 普通 ” の
学校へ通うのは随分と久しいのだ。
……まあ、ヒーロー志望が集まるから
普通とは言いにくいけど。
CCGのアカデミーに比べたら普通だ。
『わ〜ハイセさん見てみて〜。
俺、カタカタいってる〜』
「えっ！？あっ、ほんとだ！」
本当にカタカタという擬音が似合いそうだ。
任務の時には全くない手足の震え。
気の抜けた声だが握る袖に力がこもる。
「大丈夫？深呼吸だよ深呼吸！」
優しい優しい我らがお母様は、
震える俺の手を優しく握ってくれた。
『ふぉ〜ハイセさんのお蔭で収まった！
もう大丈夫！ありがとうございます』
へらりといつも通り笑って見せた。
.
.
「君が
厳重なセキュリティを越えて校舎に入る。
出迎えてくれたのは、ぼさぼさの髪に
無精髭、そして首に何か巻いてる男の人。
ここの職員はプロヒーローのはず、だが。
『……ジャージ？』
「何か言ったか」
『特に何も。』
血走った目で睨まれたから急いで弁解。
そして首を左右に振った。
「校長室まで着いてきてくれ。
そちらの保護者さんも」
「あっ、分かりました」
気怠そうに前を歩き始める彼。
こんなヒーロー、居ただろうか。
「校長、失礼します。転入生です」
『「失礼します」』
いつの間にか着いた校長室。
開けられた扉の先と
視界に飛び込んできたのは、
『…………ねずみ？』
「…………犬？」
右目の辺りに大きな傷のある、
しかも服を着た動物。
え、何？雄英は動物飼ってるの？
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柑子露草(プロフ) - 美弥華さん» 美弥華さん、ありがとうございます！コメントをいただけたのが嬉しすぎたので更新できるようにしていきたいと思います(*´ω｀*) (2018年10月6日 10時) (
レス) id: 2c1d1c28c2 (このIDを非表示/違反報告)
美弥華 - 続きが出るのを待ってます！更新頑張ってください！ (2018年10月3日 0時) (レス) id: ce48ce5dac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柑子露草 | 作成日時：2016年7月12日 20時
