CRAZY 9 ページ9
「あの、なんかこう、こういう話しても大丈夫でしょうか…」
首を傾げたまま特に反応を見せないうらたさんに心配になり、自分から口を開く。少し怖いイメージがあるっていうか怖いけど、仕方ない。変にべらべら喋って機嫌を悪くされるよりマシだと自分に言い聞かせる。
「別に？いいんじゃねえの」
うらたさんは、思っていたよりも軽い感じで返事をした。少し眉を上げて、また首をこてんと傾ける。…かっこいい。
「んで、Aちゃんは彼氏おんの？」
うらたさんが答えたのを見ると、志麻さんはまたはいはいと手をあげて少し身を乗り出す。ちょっとテンションの上がった志麻さんを、センラさんが肩を押さえて席に座らせようとする。いつもこんなテンションなんだろうか。多分私より年上だと思うけど、精神年齢はこの人たちの方が低そうだ。
「…先程振られました…」
「…え、ちょ、ごめん。え？振られたの？」
振られた時のことを思い出して、半ばヤケクソに、ため息と共に告げる。すると、志麻さんはまさかそんな答えが返ってくるとは思っていなかったようで、一瞬目を見開くと、気まずそうにごめんと呟いた。そりゃそうだろう。そんな答えを予測できる人が居てなるものか。
でも、志麻さんのその呟きが、余計に私の心の傷を抉った。いくら薄情だ、最低、なんて罵っても、好きなものは好きだったのだ。好きな人に振られて悲しまない人が、それこそ居るはずがない。
「…じゃあ、俺らと会った時、」
「丁度振られた帰りです…」
「…あ〜、ごめん…」
志麻さんが、興味本位かはたまた気不味くなった空気を払おうとしてかまた口を開く。けれど、私がそれに答えると、またしてもバツが悪そうに顔を顰めた。…申し訳ない…。
「でもAちゃんモテそうやね〜、普通にかわええし」
「…そんなこと言っても何も出ませんよ」
「そんな、ほんまやってえ」
いきなりかわいいという単語をぶち込んできたセンラさんに、実はタラシなのか？と、少しジトォっと見つめると、慌てて顔の前で手を振って否定した。それでも顔は笑っているから、嘘かほんとかわからない。
「おい、センラ」
そんなセンラさんに、うらたさんがやめろとでも言うように低い声を出す。思わず私は肩をあげてしまったけど、センラさんはなんでもなさそうにひらひらと笑う。
「ええやん、一緒に暮らす仲やし」
「そういうことじゃねえ」
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夜桜(プロフ) - ぶぃ、さいんさん» わああ、ありがとうございます！ レッドホット少ないですよね…、なので書いてしまいました() (2021年8月21日 16時) (
レス) id: 5e351166ad (このIDを非表示/違反報告)
ぶぃ、さいん(プロフ) - 初コメ失礼しますありがとうございます(唐突な土下座)レッドホットの曲パロってあんまり無くて落ち込んでたんですけど心が救われました…！！！感動で情緒がやばいので日本語おかしかったらすみません…(( (2021年8月5日 22時) (レス) id: ecdadf7d60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜桜 | 作成日時：2021年4月14日 22時
