CRAZY 11 ページ11
ぎぃ、と、扉が重い音を立てる。木製の扉だけれど、長い間使っていなかったのだろう、少し建て付けが悪くなっていた。
「ごめんなあ、ここの部屋あんま使わんのよ…。埃まみれやな」
「あ、いえ…、箒とかって、あります？」
今から一緒に暮らそうとしている犯罪者に頭を下げるのもどうかと思うけど…まあ仕方ない。埃まみれのこの部屋を掃除したくてセンラさんに聞けば、ちょっと待っとってな、と一階へ降りていった。
私が住むことになったこの部屋は、この家の1番北にある。日差しもなく、2階の1番奥にあるため誰も使わないからと私に与えられた。あんまり明るく無いし、陽光も浴びたいだろうと志麻さんとセンラさんに言われたけれど、うらたさんと坂田さんの、窓がある部屋に置いて見つかっては困るという意見に負けて、ここが最適とされたのだ。
私的には、見つかるのも困るし、明るいのもそう好まないのでここでいいと頷いた。いや、一緒に暮らすことは勿論望んでいないけれど。でも、自分の部屋を貰えるだけマシだろう。他の犯罪者がどうなのかとかは全く知らないから比較しようにも比較できないが。というか知りたく無い。恐ろしい。
まずはどこから掃除するかなーと部屋を見回していると。
「はい、箒と、雑巾と、まあその他諸々。また何かあったら呼んでや」
「…ありがとうございます」
センラさんが沢山の掃除道具達を抱えてやってきた。その姿がしっくり来たというのは内緒。一応道具を持って来てもらったのでお礼を言うと、センラさんは爽やかに笑って1階へ降りていった。
「まずは…ベッドからかな」
私だけになった部屋で、そう独り言を落として腕捲りをする。床で寝るために床を掃除するなら、ベッドで寝るためにベッドを掃除した方が断然いいだろう。どうせなら寝心地のいいところで寝たいし。
スマホを見れば23の数字。そりゃ瞼が重い訳だ。会社もブラックどころかむしろホワイトなのでこの時間にはいつでも寝られるようにしている。普段ならば。
掛け布団をベッドから下ろし、ばさあっと広げて埃を払う。勿論今まで蓄積されて来た埃が全て舞い上がったので、私は大きく咽せることになった。…知ってた。
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夜桜(プロフ) - ぶぃ、さいんさん» わああ、ありがとうございます！ レッドホット少ないですよね…、なので書いてしまいました() (2021年8月21日 16時) (
レス) id: 5e351166ad (このIDを非表示/違反報告)
ぶぃ、さいん(プロフ) - 初コメ失礼しますありがとうございます(唐突な土下座)レッドホットの曲パロってあんまり無くて落ち込んでたんですけど心が救われました…！！！感動で情緒がやばいので日本語おかしかったらすみません…(( (2021年8月5日 22時) (レス) id: ecdadf7d60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜桜 | 作成日時：2021年4月14日 22時
