E.光をこの瞳に写して。 ページ5
本当に美しい娘だった。
年は十四くらいだろうか。
この世のものかとも、疑った。
そんなに美しい娘なのに、今は整った表情を崩し、俺に、憎しみを向けている。
そんな所が俺の心を踊らせた。
「へえ。やっぱり、俺を殺しに来た鬼狩りかぁ。でも、君は僕を殺すことができないよ、絶対に。」
娘の表情は、少しも変わらなかった。硬い表情のまま此方を見ている。
俺の挑発的な言動にも、少しも動じないだなんて。
この年頃の娘は、もっと感情が豊かであってもいいはずだと言うのに。
何という精神力。
娘は言った。
「それはどうかな。見下さないでくれる。私はお前の思っている以上に強い。」そう言い、刀を強く握りしめた。
ふうん。恐怖に怯えないのか。若い身空で、ここまでの覚悟を持った者は見たことがなかった。
でも、傷つけるのは、あまりにも惜しかった。
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葵 - 魘夢大好きなので、嬉しいです!素敵な作品ありがとうございました! (2021年10月13日 0時) (レス) id: fd64c8d06f (このIDを非表示/違反報告)
美桜 - この小説をお気に入りに登録して頂いた方、評価して頂いた方、本当にありがとうございます!文章がかなりくどいと思ったりもするのですが、読んでいただいありがとうございます! (2021年1月15日 17時) (レス) id: 117d7c2157 (このIDを非表示/違反報告)
幽々子 - 面白いと思います。頑張ってください! (2020年11月25日 18時) (レス) id: f58ff6a4a5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうこ - とてもおもしろいです!頑張ってください!! (2020年11月25日 18時) (レス) id: f58ff6a4a5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうこ - とてもおもしろいです!頑張ってください!! (2020年11月25日 18時) (レス) id: f58ff6a4a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美桜 | 作成日時:2020年11月8日 19時