私の思いは ページ14
手錠を自力で外した私は、もう一度目の前の鬼をみつめる。
よく見れば、その鬼は少し悲しそうな、嬉しそうな表情をしていた。
なんとも言えない表情だ。
例えようがない。
肩の辺りまである、艶やかな黒髪。
形のいい魅惑的な唇。
毛先の朱色、緑色の部分や、金色の模様。
…ああ、でもどれも好きだ。
どうしようもないくらいの絶望、愛しさに
しばらく顔を伏せてしまっていたようだ。
青年は、私の顔を覗き込み、
「…どうしたんだい？」と声を発する。
すると、少し考えるような仕草をして
私をぎゅっと抱きしめて首筋に尖った牙を刺す。
「…ッ」
ぴりっと鋭い痛みが走る。
私はそのまま魘夢の背中に腕を回し、抱き締め返す。
魘夢は少し驚いたような表情をしたが、先程の傷口から流れ出る血液を舌でなぞるように飲んでいた。
それがたまらなく気持ちよくて、私は目を閉じた。
「…好き…」
私は無意識にそう言っていた。
…どうしても、止められなかった。
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葵 - 魘夢大好きなので、嬉しいです！素敵な作品ありがとうございました！ (2021年10月13日 0時) (
レス) id: fd64c8d06f (このIDを非表示/違反報告)
美桜 - この小説をお気に入りに登録して頂いた方、評価して頂いた方、本当にありがとうございます！文章がかなりくどいと思ったりもするのですが、読んでいただいありがとうございます！ (2021年1月15日 17時) (レス) id: 117d7c2157 (このIDを非表示/違反報告)
幽々子 - 面白いと思います。頑張ってください！ (2020年11月25日 18時) (レス) id: f58ff6a4a5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうこ - とてもおもしろいです！頑張ってください！！ (2020年11月25日 18時) (レス) id: f58ff6a4a5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうこ - とてもおもしろいです！頑張ってください！！ (2020年11月25日 18時) (レス) id: f58ff6a4a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美桜 | 作成日時：2020年11月8日 19時
