こうなることは決まっていた (ページ26)

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※YG side

あれからしばらくすると目が完全に冴えてきてぼーっとソファーに座っていた

明るいうちに寝てたしな、と思いつつ

向かいのソファーを見る

そこにはソファーに横たわるA

ここから出ていくなと言われたものの特にやることも無くて寝るしかなかったのかもしれない

YG「ちっちゃい身体」

思わずそんな言葉が出るくらい華奢な身体

細くて力を加えれば簡単に折れそうな手足

そんな身体を丸めて小さくなって寝ているAはまるで小動物そのもの

女の子ってこんなものなのか

少し興味を持ち、更に近づいてみる

手足に点々とした赤いものが見えてしまった

出かける間際の上機嫌なジニヒョンが頭を過ぎり複雑になる

さらによく見ると目元には泣いたのか少しだけ涙の痕があった

その時、さっきはキツめに脅してしまったなと罪悪感が出てくる

YG「悪かった…」

目付きが悪くなるのは元からだがあえて脅し口調で言ったのは逃げて捕まってまた酷い目に合わされないためでもあった

自分も逃げたくて何度も味わった辛さ

しかし俺の時はジニヒョンしかおらず誰にも助けて貰えなかった

永遠とも言える長さ

恐怖と支配の毎日

これ以上Aが苦しまないよう導く存在でいたい

「んん…」

うなされているのかまた目元から涙を流すA

YG「泣くなよ、お前にはちゃんと味方もいるんだぜ？」

拭おうと目元を指で擦る

拭った涙
触れた目元も暖かい

俺たちヴァンパイアには決してない感覚だった

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