こうなることは決まっていた (ページ16)

今日:9 hit、昨日:13 hit、合計:309,645 hit

16 ページ16

．

※HS side

「あ…」

Aの顔が青ざめていく
微かに震えているのもわかる

僕の後ろに立つその人は不気味な笑みを浮かべている

HS「ジニヒョン…」

JN「ダメじゃないかA、ホソクを困らせて。｣

笑ってないヒョンの目がAを捉える

もうここに来て長くなるけど未だにその目は慣れない

Aは震えて動けなくなっている

JN「Aの声、僕の部屋にまで聞こえたんだ。帰りたいって？逃げることは許さないってちょっと前に言ったよね？」

「ご、ご…ごめんなさい…」

JN「悪い子…でも初めから聞き分けのいい子なんて中々いないよね？…だから僕が躾てあげる。おいで」

そう言ってグイッとAの手を引っ張る

どこに連れていくのなんてすぐわかる

おそらく、いや絶対ジニヒョンの部屋だ

「いや、やだっ…お願いします！許してっ」

Aは目に涙を溜めて必死に懇願する

応じることなくそのまま引っ張るジニヒョン

「お願い！助けて！」

後がないAが僕をみて助けを乞う

ごめんね
僕にはどうにもできない、だって

JN「ホソクもね、僕には逆らえないんだよ」

心の中を見透かされた気がした
ハッとしてジニヒョンを見るとこちらを見て不敵に笑っている

それでもAは余程行きたくないのか必死に踏みとどまっている

そんなことしてもジニヒョンの力に叶うはずないのにね

ずっと抵抗され、だんだんヒョンの顔が強ばっていくのがわかる

JN「ちょっとぐらい静かにしてよ」

イライラした口調で呟いたと思うと赤くなる瞳

ああ、嫌なやつだ

「う…あぁあ」

突然Aが苦しみ始めた
胸の所を抑えてもがいている

「ぅあああああ…」

ジニヒョンはおそらく心臓を抉るような痛みを与えているのだろう

心臓は痛みに弱いところだから人間のAには耐えられないだろうね

しばらくするとAは失神した

JN「何だもう気絶したんだ、つまんないの」

気を失ったAを見て笑うヒョンはヴァンパイアというより悪魔にしか見えなかった

．