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俺は何となく目の前で俯いていた噂の女子生徒に緊張しているのかと話しかけただけだったんだけど、クリスは嬉しかったと言ってくれた。
やっと言えたと汗で額に張り付いた髪をそのままに華のように笑った。
あまりに非現実的な光景に時間が止まったかのように息を詰めて体が固まるのが分かったけど、クリスはお礼を言えたことに安心したのか俺の異変には気づかなかった。
はぁ、助かった･･･。
やめてくれ、俺心臓も凡人なんだよ。
止まっちまうよ。
クリスは息も絶え絶えといった感じで限界に近いようだったけど、そんな状態でもバランス感覚が凄くて漕ぎもブレない。
これなら補助がなくてもいけるんじゃないかと思ったから声をかけると不安そうに眉が下がっていくけど、それでも俺たちの言葉を信じて前だけを向いて回し続けている。
信用されているということがクリスの全身から感じ取れてむず痒いような心臓を掴まれてきゅっと苦しくなるような、嬉しい気持ちが胸に広がった。
本当にすごいやつだよ。
…と褒めて終わろうとした時、フラリとクリスの体が傾いて危ないと手を出しかけた時には裏門から帰ってきた巻島さんと田所さんがクリスの体を簡単に支えた。
何をやってるんだ俺は。
最後まで補佐してやんないといけなかったのに最後の最後が締まらないな。
明日からは漕ぎ出しと降りる時の練習もしっかりしとかないといけない。
部活時間が終わって扉前で待っていたけどクリスはなかなか出てこなかった。
金城さんが俺たちに視線を寄こした後、静かに部室の扉に手をかけたけどまだ着替えてたらどうするのかと変なことを考えて頭を振った。
「･･･クリス？」
金城さんの小さな声が聞こえて部室の中を覗くとベンチで寝入っているクリスがいた。
声を掛けても起きないクリスに金城さんも困惑気味で、巻島さんが片膝をついて覗き込んだから俺もその後ろから覗いてみるとすやすやと幸せそうに眠っている。
あーあー･･･。
これは相当疲れたんだろうな･･･。
「くっはっ。気持ちよさそうに眠ってるっショ」
「これはもう起きなさそうですけど、どうします？」
「送っていくしかないだろう」
送っていくしかないと言った金城さんに視線を上げるとバッチリと目が合ってしまった。
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瑠璃色の夢(プロフ) - 鈴さん» 初めまして。嬉しい感想をありがとうございます♪とても励みになります。今後ともよろしくお願いいたします＾＾ (3月23日 11時) (
レス) id: 0cfa9a279b (このIDを非表示/違反報告)
鈴 - 初めまして！！とっても面白いです！急ですけどクリスちゃん可愛いすぎません？？？めっちゃすこです。守ってあげたい…！ (2022年4月23日 3時) (レス) @page30 id: 54ebb28740 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - 心愛さん» 嬉しい感想ありがとうございます＾＾そう言っていただけてとても励みになります♪頑張って更新続けますので今後もよろしくお願いいたします(*^^*) (2021年3月6日 17時) (レス) id: ef139e1273 (このIDを非表示/違反報告)
心愛(プロフ) - はじめまして、つたない感想なのですが作者さん書き方すごく好きで読みやすく物語に入っていきやすいと感じました。まだ読み途中なのですがこれからの展開が楽しみでしょうがないです！ (2021年3月6日 14時) (レス) id: 05442c3c37 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - ななかさん» コメントありがとうございます＾＾この作品はツクールでしか更新しておりません。たくさんの評価を頂けて私も驚いておりますが、何かご質問がございましたらメッセージ頂ければお答えできる限りしたいと思いますので是非メッセージくださいね＾＾ (2021年2月15日 15時) (レス) id: ef139e1273 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑠璃色の夢 | 作成日時：2018年10月28日 18時
