誠志郎が治るまで。

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鳥谷side

良太はコーチ会議で甲子園へ、能見さんは家族の用事で家に帰宅。

暇だった俺が、一日誠志郎のお世話をすることになった。

今病室にいるけど、管もマスクも取れて元気なんだけど。

お父さんもお母さんも居ないから、大号泣して全然泣き止まない。

鳥谷「誠志郎、お父さんもお母さんも夜になったら帰って来るから、鳥さんで我慢して。」

『ヒクヒク、鳥しゃんないない、うわーん。』

俺いるけど、鳥さんないない。

分かった、空を飛ぶ鳥と勘違いしてる。

『びぇぇぇん、うわーん。』

抱っこをしながら、あやす。

困ってると、先生がやって来た。

先生「すっかり元気になられて、病室の外まで聞こえてるよ泣き声、天気も良いし、外出しても構いません、ただし走り回らないことを条件に。」

鳥谷「ありがとうございます。」

先生「何かあったら、直ぐに電話してください。」

そう告げると、先生は病室から出ていった。

鳥谷「誠志郎、遊びに行こうか。」

凄い嬉しそうな顔をした誠志郎、泣き止むの早。

『ガオガオ。』

鳥谷「動物園行こうか、その前に俺との約束守ってくれますか。」

『あーい。』

鳥谷「俺と手を繋ぐ事、走り回らないこと、分かりましたか？」

『あーい。』

誠志郎の手を引いて、しつような物をリュックに詰め込んで、動物園へ向かった。

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