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「え、あの、ちょ、」


 

金髪さんは身軽にジャンプをすると、窓を悠々と越えて、部屋へ綺麗に着地。


 

「うわ、助かった…」



「えっと」


 

窓を軽々と閉めると、はぁと床に座り込む。


…わたしのこと見えてないのかな?


 


「あ、靴脱がな」


 

ごめんな、なんて言いながらボロボロのスニーカーを脱ぐ。


 
だけど、ボロボロなのは靴だけじゃなくて。


 



「怪我してる…」



「え?あ、ここ?」

 


頬に殴られたような痕。


 


「い、いますぐ消毒しなきゃ」

 


「ええよこんくらい。ようあることやし」


 

そうやってにこり笑う金髪さん。


 

「……よくないです…!」

 


一瞬だけど笑ったとき、顔がひきつった。


あんな真っ赤に腫れた頬…痛さになれちゃいけない気がする。


 


 


「ジッとしててくださいね」


 

救急箱を持ってきて、まずは消毒。

 



「つっ、」


 

やっぱり染みるみたいで顔を歪ます。

それでも思ったよりも大人しくしてくれている。


 

よかった、手当てなんて保健の授業でやっただけだから、こうしてジッとしてくれてるの助かる…。




…だけど


 


「つぎ、お薬塗りますね」


 

こんなに痛そうなのに、一言も痛いって言わない。


 


「えらいですね」

 


「…え?」


 

「金髪さん、えらいです」

 


「……ふはっ、」

 


「え、なんで笑うんですか」


 

思わず薬を塗る手をとめる。

金髪さんは、肩を震わせ、笑いつづける。

 



「やって、金髪さんて」

 


「え、あ、…!ご、ごめんなさい」

 


「いや、謝ることちゃうやろ」

 


…金髪さんって、なに言ってるんだ〜!



恥ずかしさのあまり薬をまた塗る。


 

「ちゃんと自己紹介もせんでごめんな」

 


金髪さんは声が低い。


けどどうして優しげに聞こえるんだろう。


 

「俺の名前は、藤井流星」

 


「…ふじい、さん」

 


ふじいりゅうせいさん、か。

うん、覚えた。


薬を塗り終わり、テープを切ってガーゼを固定する。

 


「なんや他人行儀やな〜」


 

流星がええなぁ、そう笑いながらこちらをみる。



 

ドクン


 


…あれ、なんか、いま、胸が、


 

「きみの名前はなんていうん?」

 


「…」




なんだ、これは。

 





 



.

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あり(プロフ) - 藤井みるくさん» 大好きと言っていただけて嬉しい限りです^^ 更新がんばりますのでこれからもお付き合いよろしくお願いします! (4月13日 21時) (レス) id: 3f199a5903 (このIDを非表示/違反報告)
藤井みるく - このお話大好きになりました!!更新頑張ってください!!!!!!! (4月11日 23時) (レス) id: 7a9fe995c2 (このIDを非表示/違反報告)
あり(プロフ) - 永望さん» コメントありがとうございます^^ 書くのがとても楽しいお話なので、面白いと言っていただけて嬉しいです。これからもよろしくお願いします。 (4月10日 23時) (レス) id: 3f199a5903 (このIDを非表示/違反報告)
永望(プロフ) - とても面白いです!更新頑張って下さい! (4月10日 20時) (レス) id: cbc656dd8c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あり | 作成日時:2020年4月10日 1時

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