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そう……ダンボールが倒れたのだ。

 イテテテ…

 頭をさすりながら、赤井さんが立ち上がった。

 「大丈夫ですか?」

 聞くと、大丈夫だと、だけ返してまた荷物を積み直した。

 1個ずつ持っていけばいいのに……

 やはりそう思ってしまう。

 だが……そこで突っ込んでしまうと、またイジられてしまう。

 そう思うとゾッとするので、思考を放棄した。

 はぁぁぁー。

 ほんっと、家はどうかしてるよなぁ〜。

 そんなことを考えていると、後ろから何か圧を感じた。

 恐る恐る後ろを振り返ると、赤井さんが立っていた。

 なんだ?

 そう思っていたのが、顔に出ていたのだろう。

 「お前はそんなに俺のことが嫌いか?さっきから、なにかするたびにため息をついているだろ」

 「ほんと、わかりやすいんだよなぁ」

 そう言われると余計腹が立つ。

 はぁぁぁー。

 あっ、またため息をついてしまった。

 赤井さんを見ると、やはりこちらを睨んでいる。

 やっちゃった。

 まぁ、いいか。

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作者名:妖狼 | 作成日時:2021年7月26日 17時

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