おまけ ページ19
「A、本当にごめんなさいね。」
あれから数日後、
日南田家母子が揃って家にやってきた。
久し振りに森本家と
ホームパーティをしている最中だったのに、
モニター越しに目が合って
一気にテンションが下がった。
全員でとりあえず出迎えて、
今はテーブルを境目に向かい合ってるけど、
後ろの森本家の威圧がヤバい。
透子「ねぇ、どうして謝るの？今日はお母さんから直接言うんじゃないの？」
目の前の叔母は
私が出したお茶を飲みながら軽く謝ってきて、
それに従姉妹は横から問い詰める。
A「…こんな時間に何ですか。」
叔母「透子から、これまでのこと全部聞いたの。貴女にしたことや、…お金のことも。」
ニコッて笑いかけられるけど、
愛想笑いを返す気にもなれなかった。
姉弟揃って二人を見据える。
叔母「ほら透子、二人に謝って。」
透子「どうして？私が悪いの？違うでしょ？悪いのは全部この子達なんだから、謝るのは私じゃないわ。」
叔母「自分のしたことを振り返ってみたら分かるわ。悪者はどっち？」
透子「私じゃないわ。私は正しいことをしただけよ。正義は悪に勝つもの。」
頑固な従姉妹に、
優しく言っていた叔母も黙る。
"話が通じない"とはまさにこのことだ。
慎太郎「じゃあ聞くけどさぁ、A達がした"悪いこと"って何？」
いつまで経っても私と廿楽を
"悪者"扱いする従姉妹に、
見兼ねたらしい慎太郎が
私の横からズイッと顔を覗かせて話に割って入ってきた。
やっと自分の話に
耳を傾けてもらえた従姉妹は
頬を緩ませて意気揚々と話し始める。
透子「お金をずっと隠し持ってたこと、遺産があることを言わなかったことよ。」
慎太郎「それさぁ、あんたの母親が勝手にポストに金入れていってたんだから仕方無いじゃん。こっちはそっちの住所も知らないんだから。」
透子「それでも、待ち伏せるとか方法はあるでしょう！」
慎太郎「現金をポストに入れるほど自分達に会いたがらない相手に？俺だったらそんな奴待ち伏せても話さえ出来なさそうだし、時間の無駄だから嫌だけどね。」
透子「っ…。」
完全に、慎太郎の勝ちだ。
そして彼の言う通りだ。
ポスト越しでしか関わりのない親戚なんか、
こっちからお断りだ。
慎太郎は言い終えると後ろへ戻っていき、
森本家母子でハイタッチをしていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3360人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
名無し97585号(プロフ) - そうなんですね！ご丁寧にありがとう御座います🥺楽しみにしています♡ (2022年9月25日 16時) (
レス) id: e59e44e22b (このIDを非表示/違反報告)
しゃも(プロフ) - 返信ありがとうございます。わかりました。楽しみに待ってます、！ (2022年9月25日 14時) (レス) id: 9144ae481b (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - Shionaさん» そうなんですね😌 丁寧な説明ありがとうございます。お話楽しみにしときます！ (2022年9月25日 14時) (レス) id: 8204dd5a95 (このIDを非表示/違反報告)
Shiona(プロフ) - まおさん» 最後までお付き合い頂きありがとうございます。続編は準備が出来次第全体公開に致しますのでもう少々お待ち頂けると幸いですm(*_ _)m (2022年9月25日 12時) (レス) id: 146bf73b62 (このIDを非表示/違反報告)
Shiona(プロフ) - ひなさん» そう言って頂けてとても嬉しいです。続編は準備が出来次第全体公開に致しますのでもう少々お待ち頂けると幸いです。m(*_ _)m (2022年9月25日 12時) (レス) id: 146bf73b62 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Shiona
| 作成日時：2022年8月24日 0時
