・ ページ18
そしてしっかりと姿が見えなくなったところで、
廿楽が玄関を閉めた。
室内には気まずいような、
何かスッキリしたような、微妙な空気が流れる。
A「……花、ありがとう。」
大我「あ、うん。」
とりあえず、
活けてくれた花にお礼を言う。
けどそれから会話は続かなくて、
他の誰も口を開こうとはしなくて。
いや何この雰囲気。
と思っていたら、
樹「あー…、きょも！1時間だけだから！」
璃空「あとでダッツ奢ってもらお。」
ジェシー「また話聞くから〜！」
慎太郎「帰ってきても変わってなかったら、慎ちゃん許さないわよ！」
高地「誰だよそれ！大我もAも、頑張れよー。」
北斗「ほら、廿楽もコンビニ行こ。」
廿楽「ちゃんと仲直りしてよね。」
ってな感じで出ていった。
いやみんな団結力凄すぎじゃん。
あっという間に二人きりにさせられた私達。
さらに気まずいんですけど。
A「きょもくん、私の親のこと知ってたんだね。」
大我「…うん。高3のときに馨から聞いた。ジェシーも慎太郎に聞いたって。」
やっぱりその二人か。
それでも、
知らない振りしてくれてたんだな。
考えれば私の方が隠し事多いじゃん。
大我「A…ちゃんと言わなくてごめん。嫌われたくなかったんだ。さっきアイツにもう関わらないでって言ってきた。」
眉間に皺を寄せる彼。
今日一緒に来たのは、それが理由だったんだ。
きっときょもくんに拒絶されたことで
新入生代表が逆上して家に押し掛けてきたんだろうな。
A「ううん。私だって言わなかったし。両親のことも、馨くんとのことも。ごめん、お互い様だ、ね…。」
段々と気まずさなんか無くなってきて、
謝ってくれたきょもくんに私も同じように謝ったら、
突然、きょもくんのご尊顔が目の前に広がった。
ご丁寧に腰に手を添えられて。
驚きと共に顔が熱くなっていく。
そんな私なんてお構い無しに
さらにグイッと唇を押し付けられる。
まるで唇を喰むように
何度も何度も角度を変えて。
その都度で息継ぎをするのに精一杯で
何も考えられなくなる。
仲直りのキスとでも言うように、
きょもくんは唇が熱を持って
痛み始めるまで、キスをやめなかった。
まるで一週間の隙間を埋めるように、
無我夢中で唇を交わし合った。
慎太郎達が帰ってきて、
二人して慌てて距離をとったのは、言うまでもないだろう。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3360人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
名無し97585号(プロフ) - そうなんですね！ご丁寧にありがとう御座います🥺楽しみにしています♡ (2022年9月25日 16時) (
レス) id: e59e44e22b (このIDを非表示/違反報告)
しゃも(プロフ) - 返信ありがとうございます。わかりました。楽しみに待ってます、！ (2022年9月25日 14時) (レス) id: 9144ae481b (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - Shionaさん» そうなんですね😌 丁寧な説明ありがとうございます。お話楽しみにしときます！ (2022年9月25日 14時) (レス) id: 8204dd5a95 (このIDを非表示/違反報告)
Shiona(プロフ) - まおさん» 最後までお付き合い頂きありがとうございます。続編は準備が出来次第全体公開に致しますのでもう少々お待ち頂けると幸いですm(*_ _)m (2022年9月25日 12時) (レス) id: 146bf73b62 (このIDを非表示/違反報告)
Shiona(プロフ) - ひなさん» そう言って頂けてとても嬉しいです。続編は準備が出来次第全体公開に致しますのでもう少々お待ち頂けると幸いです。m(*_ _)m (2022年9月25日 12時) (レス) id: 146bf73b62 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Shiona
| 作成日時：2022年8月24日 0時
