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「どうしたの？今日撮影は？」
「早く終わったの。７人の復活をお祝いしに来たんだけど、ダメだった？」
「流石ヌナ、来てくれると思ったよ。」
「え！もしかしてこのチキンの差し入れってヌナから！？」
ロンジュンが傍らのテーブルに置いてあった大量のチキンの箱とヌナを交互に見つめながら問う。
「うん！朝から撮影しててなにも食べてないかなーって。」
「わーありがとう！！」
ぱちぱちと拍手をしながら控えめにありがとうございます、と呟いたチソンが誰よりも早くチキンの箱に手をつける、
チソンアたくさん食べてねー！といつもの笑顔でヌナが言うと当の本人は大層嬉しそうに笑った。
ぞろぞろと人だかりができる箱の周り。愛おしそうにメンバーを見てるヌナを見ていると、俺の視線に気がついた彼女がゆっくりと距離を縮めてきた。
「はい、ジェノはこれ。」
「え、…」
「誕生日おめでとう、ジェノや」
いつもと変わらぬ笑顔と同じくらい視界いっぱいにしたのは鮮やかな薄紫と薄ピンクだった。
「これ、」
「ふふ、驚いた？」
「うん、……すっごく、」
「ジェノのために買ってきたんだよ」
目の前の小さな植木鉢。
ロンジュンとチソンが貰ってたやつ。まさか自分にもくれると思ってなくて思わず彼女を見つめると、先ほどよりも嬉しそうな笑顔が目に入った。
「俺にはくれないかと、…」
「え、なんでそんな寂しいこというの」
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作者名：久遠 | 作成日時：2021年9月23日 10時
