NCTの女神 II (ページ26)

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チラチラと揺れる色とりどりのペンライト。
たまに見える黄緑色のペンライトに少し頬が緩むのを感じながら、ステージの方に視線を向ける。

「A、寒くない？」

「ん？ううん、大丈夫だよ」

隣に座ってるテヨンイヒョンはベロアのグレースーツをバッチリ着こなしてその顔面黄金比を惜しみなく出している。
さっき女性スタッフさんが見惚れていたっけ。罪な男だなあ、

「ステージ終わった直後はいいけど、時間経つと寒くなってくるから寒かったら言ってね」

「ありがとうヒョン」

そうは言ってもパフォーマンスが終わったのはついさっきで、席に帰ってきてからもじわりと滲む汗を手元のティッシュで拭う動作を何回も繰り返している。

暑くて上のジャケットを脱ぐと右隣に座っていたマークがジャケット持とうか？と言ってきた。

「ううん、平気だよ。ありがとう」

「ヌナすごい汗かいてるね。俺のティッシュあげる、汗そんなに拭いてないから」

綺麗に畳まれたティッシュを差し出す彼からありがとう、とそれを受け取ると、ちょうど顎から首にかけて汗が流れ落ちた。代謝がいいとこれが困る、

少し煩わしく思いながら首の汗を拭うと、２、３列前の席のガールズグループから少し焦ったような声が聞こえてきた。

" え、ブランケットないの？ "

" 今全部切らしてるって… "

" ちょっと寒いから借りようと思ったんだけど… "

" オンニこれ使って？私平気だから "

どうやら膝にかけるブランケットがなくなってしまったらしい。

ただでさえ肌の出ている面積が多いガールズグループの衣装。
ペン達の熱気であったかくはなっているものの、韓国の冬はそんなに甘くないみたいだ。

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