21 ページ18
.
Birthday celebration story of RENJUN
" ロンジュナ、練習室の場所変わったって "
ヘチャニからのメッセージに気が付いたのがついさっき。
どこ？と聞くと元々使うはずだった練習室のだいぶ遠くにあるフロアの違う部屋だった。
部屋の変更は割と頻繁にあるからわかったと一言送ってトーク画面を閉じると日付が変わった後から１０何件ものメッセージが届いていることに気づく。
内容は全て僕の誕生日を祝ってくれるもので少し頬が緩むのを感じながら一つ一つのメッセージに感謝の言葉を返していった。
「ロンジュナー練習室変わったって、行こう。」
「ヘチャニから聞いた。一個上だよな？」
「うん、俺振りの確認したいから早く行きたい。」
トイレから戻ってきたジェミニが早く行こうよと荷物を持つ。
練習室を出てエレベーターに乗り込む。
一個上のフロアのだからすぐについて降りると突然ジェミンが焦ったように声を上げた。
「どした？」
「やばい、シューズ忘れてきた。」
「そんなん持ってたっけ？」
「今日持ってきてんの！」
「取りに行く？」
「うん、先行ってて！」
こちらの返事も聞かずに足早にもと来た道を戻っていく彼が、エレベーターに乗るのを確認して練習室に向かう。
降りたエレベーターからそこまで遠くない練習室の扉を開けると、すでに電気はついていた。ジェノあたりがもうついてんのか？
「誰かいんのー？」
いつもの声のトーンで練習室を覗くと、そこには予想もしない人が僕の方を見て微笑んでいた。
「あ、え、Aヌナ…」
「こんにちわ、笑ロンジュニ」
「こんにちわ、？って、なんでここに…？」
ヌナはいつものにこにことした笑顔でんー？なんでだろうね？なんて言ってる。その笑顔はどことなくうちのジェノに似ている気がする。
「ヌナここ使うの？」
入る部屋間違えたのかな、と呟いてスマホを取り出す。ヘチャニに確認しなきゃ。
「ううん、使わないよ笑笑ロンジュニを待ってたの、笑」
「え、僕？」
うんうん、と小さい顔を縦に振るヌナの傍らには白い紙袋が置いてある。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 151人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：久遠 | 作成日時：2021年9月23日 10時
