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うう寒い、と呟きながら肩をすくめて隣に座ってくるマークは、歯切れの悪い返事をした俺を不思議そうに見つめた。
「けど、？」
「んーなんか目覚めちゃって」
「ふーんそっか。」
「マークは？今日オフだっけ？」
「ドリームの練習。まあ午後からだけど」
スマホをいじりながらそう言うマークは視線を目の前のテーブルのビデオカメラ向けるとその大きな目をぱちくりさせた。
「なにこれ、ずいぶん古いビデオカメラだけど。何撮ってるの？」
「なんだと思う？」
「んー、なんだろ。」
ユタヒョンの小さい頃のビデオ？と少し笑いながら言うマークに残念、違うんだな。と言うとじゃあユタヒョンの練習生時代だ！と言った。
惜しい！と言うと勿体ぶらないで教えてよ！ともどかしそうに言う彼に笑いながら言った。
「これAの練習生時代の映像」
「えっ？？ヌナの？」
「そう、凄いでしょ」
「いつ撮ったの？」
「んーまだAが入って一年経ったときくらいかな。」
「へえ、それヌナに内緒で盗撮してたわけじゃないよね？」
「まさか、ちゃんと思い出にしたいから撮っていい？って聞いたよ。多分グループは違うし会うこともなくなるから記念にと思って、まさか同じグループデビューすると思わなかったし本人が覚えてるかどうかもわかんないけど」
そう言うと俺見ても良いのかな…と不安そうに目を泳がせるマーク。
別に見て良いよ。と言うとやった、じゃあ見る！と子供のように嬉しそうな顔になった。
「まあ、皆からちょっと隠れて見てる部分もあったけど、マークは今日ラッキーだね。」
そう言いながらビデオカメラの再生ボタンを押すと、少し色褪せた映像が流れてきた
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作者名：久遠 | 作成日時：2021年9月23日 10時
