NCTの女神 (ページ39)

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涙が止まらない。
最近泣いたのいつだっけ。俺本当に弱いなあ。なんにもできないし。メンバーにも迷惑かけてばかりで、弟達も見てるのにかっこ悪いな。

出てくる言葉は、自虐するような言葉ばかりで。
どんなに止めようと思っても止まらない涙で床に海ができそうだ。

「あれ、ロンジュ、ナ……」

事務所の一番奥の小さな練習室に入ってきたAヌナは僕の名前を呼ぶのと同時に表情がみるみるうちに心配と困惑の情で染まっていく。

『ど、どうしたのロンジュナ』

『………』

びっくりしてるのも無理はない。
何気なく入った練習室で同じグループの弟が静かに涙を流しているんだから。

いつもならこんにちわヌナ、なんて挨拶をするけど生憎今はそういう余裕もなくてむしろ、タイミング悪いな、とか１番奥の練習室入ってくるか普通？と少し小言を思いながら今は話しかけないで、と言わんばかりにヌナに背を向ける。

『インジュン』

ヌナの優しい声が聞こえたと思えば、だんだんと足音が近づいてきてすぐ隣に気配を感じる。どうやら隣に座っているらしい。

『姐姐、』

『ん？』

『ひと、一人にして…っ、』

しゃっくりを上げながら訴えると、ヌナがはっきりとした声で嫌だと言った。

『顔に１人にしないでって書いてある』

『………っ、』

『だからインジュンが泣き止むまでここにいる。』

そう言ったヌナ。
泣いてる原因が何かと聞かれると僕にもわからない、厳密にはありすぎてわからない、と言ったところだろうか。

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