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「あれ、クンとテン。どしたの」
久しぶりのオフ。
活動が終わって落ち着いた日々を過ごしていた折、威神の宿舎にいるはずのクンとテンがイリチルの宿舎を訪ねてきた。
「あ、ドヨンア」
「やっほー、Aに会いにきた。」
「A？なら一個下の階だけど。間違えてんじゃん」
えーでもイリチルの部屋でいいってAが、とスマホのメッセージを見ながらテンが呟く。
「てか何すんの？」
「ん？Aが96の４人で映画見たいって言ってたから、」
「ドヨン知らなかったの？」
知らない、と呟いたところでキッチンの方からあ！来た！とご機嫌そうな声が聞こえてきた。
「来たよー、ってうわ、何そのお菓子の量。」
「へへ、さっきマネヒョンに車出してもらってコンビニ行ってきた笑」
「量多いよA〜笑笑」
ごめんごめん笑笑楽しみでさあ笑と大層幸せそうな顔をしていたAが俺に気づき声をかけた。テンは彼女が抱えていた膨大な量のお菓子を半分持ってテーブルに置きにいったみたいだ。どう見ても買いすぎだろ。
「おはよう、ドヨンア」
「おはよ、…ってお前、クンとテンは映画に誘っといて、俺には一言もなしか？俺も96lineだけど？」
腕に抱えている大きなボウルに入ったポップコーンを２つ摘んで口に入れながら、Aは不思議そうに口を開いた。
「ドヨンア、私メッセージ送ったけど見た？」
メッセージ…？来てないけどな…いつも通知音は出るようにしてあるから気づかないことはないけど…と思いメッセージを開くと通知が２件来ていた。
「………」
「私電話も一回したんだけど、出ないってことはまだ寝てるのかなって。マネヒョンに聞いたらわかんないって、ベッドにいるってことはまだ寝てるんじゃないかー？って」
……そうだった、最近ヘチャンからの夜食の誘いが酷かったんだ…迷惑すぎる着信の量と「ヒョン、お腹空いてるよね？」と催眠のように送られてくるとんでもない量のメッセージについに嫌気がさして通知切っておいたんだった……
「……通知切ってた」
「あ、そうなの？珍しいね、いつもは出るようにしてるのに」
またポップコーンを２つ摘んで口に入れたAは、まあたまには通知切って追われる感覚忘れてもいいよね。私もいつも切ってるし。と言った。
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作者名：久遠 | 作成日時：2021年8月31日 1時
