ハイルグルッペン！【実況者】【軍パロ】 (ページ2)

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プロローグ(工作部隊員になるまでの物語) ページ2

僕が工作部隊に正式に入ったのは8歳の時だった。
僕は捨て子だったらしく、我々国のスラム街でペットボトルの蓋を売ったりして金を稼ぎ、木の棒でネズミなどを絶命させて捨てられていたライターで炙って食べていた程のサバイバルな子供だったそうな。
そんな僕は、5歳の時にある人と出会った。それは鮮明に覚えている。
それは確か、「狩り」をしていた時のこと。

僕は間違えて通る人の足を全力で叩いてしまった。
何しろ灰色に緑が混じったようなスニーカーを履いていたので、草が絡み付いたネズミが二匹いるのだと勘違いしてしまったらしい。それほどに僕は腹が減っていたのだ。
「うぉ、嬢ちゃん何してくれてんねん！」
そんな声が頭の上から降ってきた。
見上げると、緑のパーカーのフードを目深に被った、前髪が長い男の人が僕を少しニヤつきながら見下ろしていた。目は淡い黄緑色で、不気味に光っていた。
そのころの僕はその人が「ゾム」という名前の偉い人だということを知らなかったので、「ごめんなさい」と言って立ち去ろうとしたのだったが、相当腹が減っていて頭から地面と激突してしまった。

気付いたらふかふかのベッドの上。
そして緑のパーカーの人。
どうやら緑の人は僕を治療してくれたみたいだ。警察官に殴られたりして出来たかすり傷も癒え、絆創膏がいくつも貼られていた。
「大丈夫か？ 3時間も寝とったぞ、どんだけ疲れてんねん」
緑の人の声は、とても優しく、でもどこか怖さを感じるものだった。

それから3年。訓練と、ある程度の勉強をし、僕は国の工作部隊に入隊した。