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私と彼が出会ったのはクラブ。
普段は絶対行かないそんな場所に
その日初めて足を運んだ。
5年間付き合っていた彼氏に
別れようと言われたあの日。
結婚するのかなってどこか期待してた
自分がいたのに、
彼に言われたのは
「おまえってさ感情を表に出さないから
一緒にいても楽しくないんだよね。」
よくも5年間も一緒に居てくれたねって
彼を褒めてあげるべきなのかもね。
そんな彼に振られて1人になりたくなくて。
誰かと一緒にいたくて。
ここなら思いっきり暴れられるだろうし
人も沢山いるだろうし
なにより
もうどうなったって良いって思ったから。
店内に入ると、とてつもない爆音。
耳が壊れそうになりながら
人混みの中に入った。
いくら人と一緒にいたいからって
場違いすぎたかもと頭によぎる。
そんな事を考えてると
私はその人混みからつき飛ばされた。
「やっぱり無理か。」
近くにカウンターを見つけそこの椅子に腰かけた
「お客さんなに飲みます?」
と声をかけられたのでビールと言うと
すぐにビールが私の目の前に出され
私はビールを一気に飲み干した。
ノドもかわいていたし
むしゃくしゃしてたから
普段より美味しく感じる
「ふふ。良い飲みっぷり」
声をかけられた方をむくと
お洒落な格好をした男性が座って
こちらを見ていた。
腕には服の隙間からチラチラみえるタトゥー。
高い鼻に、一重の目。
普段の私なら出会わないまずそんなタイプ。
「ノド乾いてて」
と私が言うと
「ふーん」とだけ返事が返ってきた。
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作者名:P | 作成日時:2018年1月11日 7時