君の色をもっと。

青藤色 <あおふじいろ> ページ29

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あぁ、どんな服を着てこう

伊沢さんてどんな雰囲気が好きなのかな？




一週間前は、画面の中の人だったのに。


いつの間にか、ご飯を食べに行くことになってる。

最初は、知識がいっぱいあってクイズが得意ですごいなぁ、って思ってただけだったのに直接会ううちに、意外と意地悪なとことか人間らしいとこが見えてきて、親近感が湧いてしまう。


……考え事をしてるうちに話がそれてしまうのは私の悪い癖だ。

とりあえず今は、服！


約束はもう明日なんだから！！





ーーーー






水曜日の授業は2時間だけ。
お昼頃には学校は終わり。少し暇だなぁ、

伊沢さんとは5時に会う約束をしている。
図書館にでも行って課題進めるか。


……服は、結局女性らしい可愛い雰囲気のワンピースにした。

服に合わせてメイクの雰囲気も変えて、髪の毛もいつもより少し気合を入れてセットした。

かわいい、って言ってくれるかな……







ーーーー

4時45分。

待ち合わせ場所に着いた。

遅刻魔の私が15分前行動できるなんて、と若干驚いている。



伊沢さんまだかな。




すると、ある男性が声をかけてきた。






「ね、俺今日大阪から来たんだけどさ〜
友達に約束ドタキャンされちゃって今晩暇なんだよね。
一緒に飲みにいかない？おごるから！」


立て続けにこんなことを言われてしまう。

……ナンパ？うぅ、体がこわばる。
嫌だなこういうの……。

『あ、約束あるので……』

「ちょっとだけ！それかなんならそのお友達も一緒に飲もうよ！」


なかなか引かない。


うーん、走って逃げようかな

15分前だから、少し離れてしばらくして戻ってくればちょうど約束の時間になるだろう。


逃げようとすると、腕を掴まれる。

「えちょっとちょっと、逃げないでよww
怖くないよ〜〜〜〜〜」


怖いです！！と心の中でツッコミながらも、振りほどけない！……痛いっ


どうしよう、と目に熱いものを感じる。





すると









「すみません、彼女になにか用ですか？
離して貰えますか。」





え、伊沢さん！？と思いきや。







あ、あなたは、まさか……

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