重症 ページ3
.
「だっ、だだだだだ大丈夫!?」
善逸が震えながら血だらけの男の子に視線を向ける。
大丈夫なわけあるか。
こんだけ大怪我しといて大丈夫なのは鬼くらいのものだ。
「手当できる道具は持ってませんか!?」
「え、あ…」
慌てて駆け寄って来たのは、私と同い年くらいの男の子。
赤みがかった髪と瞳、花札みたいな耳飾りをつけている。
「て、手当はできます。でも今は朝だから超再生が使えない…」
月下の元ならば、こんな重症でも一瞬にして治癒ができる。
でも今は日が昇っているから超再生ができない。
「超再生…?初めて会ったとき、俺にしてくれたアレ?」
「いや、アレよりももっとすごい力」
「えっと…。話がつかめないんだが…」
この花札くんに説明している暇はない。
はやく応急処置程度のものでもしないと死んでしまう。
「月読命様、どうかこの少年に慈悲の光を与え給え」
二枚の御札を手に取り柏手を打つ。
優しく光りだしたそれを心臓部と脚に張り付ければ、少しは回復能力が上がるはずだ。
超再生のようにはいかないが、それなりの処置にはなる。
「こ、これは…」
「説明は後でします。それより、早く中に戻らなくちゃ…」
早く戻って伊之助の手助けをしないといけない。
けど
月読様の御力を使ったとはいえ、鍛えてもいない一般人の男の子が死ぬほどの大怪我負っているんだ。超再生じゃないぶん、傷の治りも甘い。
手当ができる私が、安定するまで看ていれば急変したときにも助けられる。
あまり離れたくはないのが本音だ。
「…中には俺と善逸でいきます」
「エッ」
「貴方はこの人を看てあげてください」
「ぁ…、ありがとうございます!よろしくお願いします」
「ちょっ、嘘でしょ!?Aちゃん来てくれないの!?強いのに!?」
喚く善逸は無視の方向で。
117人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
霊夢(プロフ) - うわぁぁぁぁぁあぁあ!!!すごい好きなのに更新停止ぃゐぃゐぃぃぃぃ!!! (2019年11月25日 17時) (レス) id: 28399f0f04 (このIDを非表示/違反報告)
ひにゃたこ - 続編おめでとうございます!夢主ちゃんの語りといい、キャラとの絡みといい、本っっっ当に好みにどストライクにくる作品です。これからも更新頑張ってください!夜未さん!大好きですッ (2019年9月25日 21時) (レス) id: 2190e9e698 (このIDを非表示/違反報告)
ADAMAS(プロフ) - 続編待ってました!善逸と再会し、ついに炭治郎も登場しましたね。ここから日陽里(自分がつけたオリ主の名前)が原作にどう絡んでくるのかとても楽しみです。次の更新待ってます! (2019年9月21日 10時) (レス) id: 2e674b225a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Alice@夜未 | 作成日時:2019年9月21日 0時