検索窓
今日:1 hit、昨日:4 hit、合計:136,469 hit

早朝 ページ47

.





もう少し一人でがんばってくれ


心の中でささやかに応援を送りながら、八咫烏様についていく。



道中襲ってくる鬼を斬り倒しながら進むこと二日目。
 

空が白みだした早朝、ようやく屋敷までたどり着いた。
 


屋敷内から複数の鬼の気配がある。


充分警戒しながら廊下を進むと、微かに人間の気配を感じた。
 
あの鼓の鬼が攫ってきた人だろうか。

だとしたら稀血の可能性が高い。



「…もしもし。人間の方ですか?」
 

襖を軽く叩いて声をかける。


なるべく怖がらせないように、優しい雰囲気を心がけて。



「だっ、だれッ…」
 

帰ってきた声は、酷く怯えた子供のものだった。
 

推測するに、まだ歳が二桁になったばかりくらいだろうか。

まだまだ幼い男の子だろう。



「私はこの屋敷にいる化け物を倒しに来たの。…中、入ってもいいかな?」


「……どうぞ」
 

お礼を言って襖を開けると、柿色の着物を着た男の子が座っていた。

 
一つ、鼓をもって。



「…お姉さん、あの化け物を倒してくれるんですか?」


「うん。それが仕事だから、心配しないで」
 

男の子は清と名乗った。
 
弟と妹を連れて、三人で夜道を歩いていたら自分だけ化け物に攫われたらしい。
 

今持っている鼓についても話してくれた。


これのおかげで生き永らえているわけだ。運がいい。



「…よく頑張ったね」
 

清の頭を撫でてやると、俯いて涙を流し始めた。
 


しばらくの間そうしていると、廊下の方から荒々しい足音が聞こえてきた。


鬼の気配ではないが、並みの人間が走る速さでもない。
 


あ、もしかして…







「ここかァアア!!」
 


閉めた襖がものすごい勢いで開かれた。




「ひッ…」
 

清が怯えるのもわかる。

私も初めて見た時は斬りそうになっちゃったし。
 


本当、猪頭勘弁してください。

続編のお知らせ&感謝→←怪我



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (81 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
177人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 原作沿い , アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

hinata20070219(プロフ) - 私も善逸とむいくんが推しなんです! (2020年5月12日 3時) (レス) id: feb521b802 (このIDを非表示/違反報告)
ひにゃたこ - Alice@夜未さん» 続編?!凄いですね!読むのが楽しみです(*^-^*)いつもいつも素晴らしい作品をありがとうございます(≧∇≦)夜未さんもこの小説も大大大好きですッ! (2019年9月8日 19時) (レス) id: 2190e9e698 (このIDを非表示/違反報告)
Alice@夜未(プロフ) - ADAMASさん» 鬼滅は声優豪華すぎてビビりましたw 夢主の呼吸法は後々明かされる感じになるので、ぜひぜひこれからも読んで確認してください! (2019年9月7日 20時) (レス) id: 309172d3e5 (このIDを非表示/違反報告)
ADAMAS(プロフ) - Alice@夜未さん» 夢主ちゃんの呼吸法が気になってます。後々判明する感じですか? (2019年9月7日 18時) (レス) id: 2e674b225a (このIDを非表示/違反報告)
ADAMAS(プロフ) - Alice@夜未さん» ここから原作沿いになるっぽいですね。続編楽しみにしてます!あとアニメの話ですが柱の声優さんたち豪華すぎますね!甘露寺さんは花澤香菜さんとなんとなく予想してましたがドンピシャで当たった時謎の高揚感がこみ上げてきました笑 (2019年9月6日 1時) (レス) id: 2e674b225a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Alice@夜未 | 作成日時:2019年8月14日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。