Episode48 ページ2
背中にくっきりと付いた足跡を払いながら立ち上がると何度も蹴り上げられた頭が不具合を起こしたようで体をうまく支えられない。
慌てて机にしがみついたら置いてあったグラスが落ちて派手な音を立てて割れた。
砕け散った破片は部屋の明かりに照らされてキラキラと光っている。
HW『え、A！？』
破片の一つを手にとってぼんやりしている私の前に現れたのはヒョンウォン 。
いつもの眠たそうな顔が驚きに染まっている。
慌てて立ち上がろうとしてまたよろける。
私に駆け寄ると細い腕で抱きとめてくれたヒョンウォン 。
HW『なにしてんの？…ウォノヒョンは？』
『…お願い、言わないで』
HW『は、何で。心配されるよ？』
『私は大丈夫なの！！…お願い。』
ヒョンウォン はため息をついて私の手を引いた。
HW『見なかったことにするよ。でも、この後どうするかはAがちゃんと考えてよ？』
『うん。…ごめん』
HW『なんもしてないのに謝られるのって変な気分。ね、お腹すいたぁ』
『おにぎり向こうにあるから行こ』
HW『んー』
IM『ヌナ』
『うん？どうかしたの？』
IM『その首の後ろの青い痣みたいなの…何？』
そう言われて慌てて手で隠す。
『あー！こ、これね！さっき屈んだ時にぶつけちゃったの』
怪訝そうに顔をしかめて私の目を覗き込んでくる。
IM『ほんと？』
透明な目は私の中を見ているようだった。
『…ほんと！』
覗かれるのが嫌で慌てて目を伏せて逃げるように他のところへ移動する。
ヒョンウォン におにぎりを渡すとウォノが現れた。
WH『あー！ヒョンウォナずるい！A！俺もお腹すいた！』
『はーい』
WH『あれ、これどうした？』
ふとウォノが手首の近くに付いていた引っかき傷のような跡。
恐らくさっきガラスを割った時に触った破片にやられたもの。
『そう。今朝可愛い猫に引っ掻かれちゃって。』
笑ってごまかしたらウォノは俺も見たかったなー、なんて言ってくれた。
よかった。気付いてない…
これからもこの調子で、気付かれないでいなくちゃ。
ウォノは優しいからこのことを知ったらきっと、すごく傷つくはずだから。
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ﾓﾓ(プロフ) - ファニさん» レスが遅くなってしまい申し訳無いです...コメントありがとうございます！ (2018年7月17日 21時) (
レス) id: 17d85d804c (このIDを非表示/違反報告)
ファニ(プロフ) - 読ませていただいてます。 頑張ってください^^ (2018年5月26日 20時) (レス) id: 787a0420f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾓﾓ | 作成日時：2018年3月16日 15時
