うん、好きだよ。【名探偵コナン】 (ページ7)

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あのビックな事故から二週間。
ニュースになったりしてたらしいけど、よく分からん。
とりあえず家のカギ開けるのも一苦労だわこんちくしょう。

『ただいま～』

と言っても返事はない。
複雑な家庭環境、とかじゃなくて。
父と母はただ海外暮らしなわけでございます。
寂しいとは思ってないよ。
だって騒がし…いや、なんでもない。

鞄をテキトーに置いて、卓をパッと見るとなんかあった。

〝どうせその腕じゃ料理出来ないのに帰って来てから気づいてコンビニ行こうと思っても面倒だからと言って行かないで何も食べずに一日を終えそうなお前の為だ、ちゃんと食え〟

彼らしい文章に笑みが溢れる。
そしてその近くにチャーハンが置いてあってさらに言えばパンまで置いてある。
合鍵様ありがとう。
彼に渡しといて正解でした。

お礼の連絡でも入れておくか、とポケットから端末を取り出すとナイスなタイミングで着信。

『もしも～し』

「安室ですが」

『誰ですか
…ごめんって
私のためにありがとね、ふる…安室くん』

「別に大したことはしてないですよ」

あんだけしといてくれて大したことはしてないって。なに。イケメンかよ。

『ふふっ、でどうしたのさ？』

「今日そっち寄っていいですか？」

周りに誰かいるのか、それか警戒しているのか〝安室〟の口調で話し続ける彼。

『何もお出しできませぬよ？』

この腕本当に不便。

「手土産を持っていきます」

『…うぬん』

「何ですかその返事は」

『お仕事大丈夫？』

「問題ありません
貴方は明日休みでしょう？」

ああ、そういえば今日は金曜日だった。

『うん、良しとしよう』