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ただショッピングモールで買い物していただけだ。
爆発事故に巻き込まれた。
ついでに言えば逃げ遅れた。
ついてないな、と思いながら煙を吸わないようにしつつ、出口を探す。
すると一人の少年を見つけた。

『大丈夫かい?少年』

声をかけたがかーなりキツそう。
抱えて出れそうなところを探す。

…うん、こんなに火が燃え広がってるんだから窓しかないな。やるしかない。
おそらく商品としておいてあったであろう、頑丈そうなロープを適当に柱と私の体にくくりつける。もう一本のロープを少年と私にくくりつける。
私ってば意外とラッキー?

『ちゃんと捕まっててよね〜』

煙を吸わないように少年の耳元で告げると、言う通り、しっかり捕まってくれた。
助走をつけ、一気にガラスを突き破る。
腕が痛んだ気がしたが気にしている場合ではない。
やば、外やっぱ涼しいな。

ロープにぶら下がり、ショッピングモールの垂れ幕の骨組みを掴む。
掴んだら柱と私をつないでいたロープを解き、骨組みづたいに登り棒の要領で地上へサーッと降りる。

『あ〜!疲れた!』

地に足をつければ拍手が聞こえた。
顔を見上げれば視線はこちらを向いていて。
ああ、私に拍手してるんだと理解するには時間がかかった。

へらへらっと笑って野次馬の視線をやり過ごし、近くにいた救急隊員に少年を差し出す。
お願いしまーすと声をかけ、よし、帰っぞ〜と思ったその時だった。

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作者名:古。 | 作成日時:2017年12月17日 22時

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