拝啓ダーリン私信用ないらしい【青葉城西】

26.保健室 ページ27

『失礼します。』

「…不二ちゃん…来ると思ったよ。」

『…七河ちゃんは…？』

「寝てる。」


私が保健室に入ると顔を向けないまま及川先輩がそう言った。

ベッドの方を見ると及川はパイプ椅子に座り七河ちゃんの頬を撫でていた。

それはもう愛おしそうに。


『…何があったんですか？』

「男子達に襲われそうになってた。それを不二ちゃんのお友達を名乗る子がたまたま近くにいた俺に教えてくれたの。」

『…となると…』


高野くんは時間稼ぎ的なあれか…。

自分たちの目撃情報を減らすために高野くんに全てやらせた…。

てか私の友達を名乗る子って完全にアイツだよね？

ずっと倉庫で寝てた…？
いやもしかしたら彼氏と盛ってた可能性も捨てられないな…。

まぁそんなことは置いといて。


『…これはまた面倒な……』

「…は？どういう事？」

『これあんまり言っちゃダメだと思うんですけど…今度の合宿に音駒っているじゃないですか？』



周りの視線を気にしながら少し簡潔にだが今朝七河ちゃんと話したことを及川先輩に伝えた。


「…マジで？」

『マジです。』

「えぇーーー…どうしよう…」

『ただでさえ情緒不安定だった所に追い打ちをかけるように…はぁ…』


なんかもう…面倒くさ……

…ダーリンに会いたいな…

会って癒されたい…。

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