第八話 嘘つき ページ9
『みんな嫌いなくせに…』
女郎蜘蛛
「えっ？」
『みんな私のこと嫌いなんでしょ！』
大ガマ
「は？」
『みんな嘘つきだ！どうして黙るの！はっきりいってよ！嫌いだって！私を苦しめてどうするつもりなの！？もう嫌なのに！もう、嫌なのに…』
烏天狗
「A？」
『やめてよ…！妖怪なんて…信じなければよかった…』
土蜘蛛
「まて！A…！」
『…ごめんなさい』ﾀｯﾀｯﾀｯﾀ
まるで今、私が小さくなったような
こんなことを言いたかったんじゃない
信じない
信じられてない
信じてないのは私の方…？
違う、相手の方が悪い
ごめんなさい
烏天狗
「一体どういうことなんだろ…」
女郎蜘蛛
「Aちゃん…もしかしたら私たちがAちゃんの事嫌いだって勘違いしてるのかもしれないわ！」
大ガマ
「でもなんで…」
女郎蜘蛛
「それはわからないけど…」
土蜘蛛
「A、何があったんだ…？」
烏天狗
「…さぁ…」
？？？
「そっれは〜、私のおかげです♡」
烏天狗
「え…？だれ！？」
少女
「私は〜みんなの闇から出来たって自分で名乗ってる〜♡可愛い少女です♡」
女郎蜘蛛
「…貴方…Aちゃんに何をしたの…？」
少女
「なにって〜？なにもしてないよ〜、ただ♡Aちゃんの昔の姿になって〜ちょっと、言ってあげただけ♪」
土蜘蛛
「なにを？」
少女
「みんながAちゃんを嫌ってるってね♡言ってあげたよ♪」
烏天狗
「なんで…」
少女
「えーっ？なんでって？決まってんじゃーん！」
少女は笑って言った
少女
「私がAちゃんに成り代わるためだよ」
大ガマ
「は…？」
烏天狗
「Aに…」
土蜘蛛
「成り代わる…？」
女郎蜘蛛
「どういう事？！」
少女
「そのまんまの意味だよ♪私がAちゃんになって、あの人と幸せになるのー！ｷｬｰ!」
女郎蜘蛛
「意味が分からないわ…」
『じょろ姉…？』
烏天狗
「！A」
『…』
少女
「あ、Aちゃん」
『！さっきの…私の闇…？』
少女
「うん♡でもなんで戻ってきたの？言ったでしょ？みーんな貴方が嫌いだって♡」
『…』
少女
「あの人も貴方が嫌い、いなくなって欲しいと思ってる」
『…！』
あの人が私のことを…？
『…そんな嘘に惑わされるわけないじゃん(あの人だけは違う…)』
少女
「な、本当よ！？」
『だってあの人、そんなこと思う人じゃないし、私を信用してたから』
少女
「ﾁｯ!…なんで貴方だけ幸せになるの！？」
『幸せ？馬鹿言うなよ、幸せなわけないでしょ、あの人を失った日から』
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作者名：エメラルド・アリス | 作成日時：2020年9月23日 9時
