魔界からの訪問者【妖怪ウォッチシャドウサイド】

二十六話　懐かしい思い出 ページ29

〜A魔物side〜





ハ「ここは…」








A『そう、この前貴方が連れて来てくれた場所』









私は満開の桜を見て話し始める。









A『この桜はね、私が鬼族の姫、通称「鬼姫」と一緒に見ていた桜なの』







ハ「…！」






〜〜〜〜〜〜〜〜



A『鬼姫ちゃん何して遊ぶ〜？』




鬼「じゃあ、あの桜の所でおままごとしよう！』




A『いいね！』





この桜は、私と鬼姫の秘密基地だった。








何かあった時はここに来ると必ず鬼姫が待っていてくれた。





この桜は、どちらかが何かあった時光るようにお父さんが植えてくれたものだった。








鬼「私たち、ずっと一緒だよ！」






A『もちろん！』





それから何年かして、私たちも大人に近づいていき、







鬼姫以外の友達もできた。







？「魔姫！遊ぼうぜ！」








A『うん！今行く〜』








鬼「今日は私と遊ぶ約束でしょ？」






A『あ…』







？「俺だよな？」






鬼「私でしょ？」









A『あ…、う、今日はどっちとも遊ばない！！』







私は走り出した。







ひたすら走り、気づいたらあの桜のふもとにいた。









A『どうしよう…』









すると突然、あの桜が光りだした。








私は水色、鬼姫は赤に光るようになっていた。








A『赤に光ってる…鬼姫に何かあったんだ！』








私はいったん家に帰宅し、そこらじゅうを探し回った。









A『どこ…、どこに行ったの…！？』(*´Д｀)








いくら探しても、鬼姫は見つからなかった。









鬼姫の仲間に聞いてみても見つからず、









気づけば一か月も経っていた。









大人たちに詰め寄ると、









私が鬼姫と喧嘩(？)した日、









鬼姫は何か探して走り回ってたらしい。









そして、そのまま行方不明になったのだと。









A『もしかして、私のせい…？』









私があの時走り出さなければ、









鬼姫の気持ちにきちんと気づいて上げられれば









こうはならなかったのかもしれない。









A『お願いだから鬼姫を助けて…』









そう桜の前でつぶやいた時、









桜が急に光りだした。









『その願い…かなえて差し上げますわ…』








A『誰っ！？』

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