魔界からの訪問者【妖怪ウォッチシャドウサイド】

十九話 ページ22

〜A魔物side〜



あーあ。言っちゃった。





何やってんのよ私。




貴方はいつ私を認めてくれるの？






ハ「魔界の姫とは…？！」









A『ばれちゃったから言うわ。私は鬼族の姫じゃなくて魔界の姫なの』








ハ「な…！」









A『だから、あなたの期待にはこたえられないって言ったでしょ？』









ハ「我々をだましていたというのですか…？」






A『いいえ。最初は魔界の姫のことを言ってると勘違いしたの」







A『でもね、目的のためには仕方なかったのよ』








ハ「エクトロジアは…？」






A『あの話は本当。人間界で私の力を使うにはあの宝玉がいるの』






ついに私は本当のことを言った。






あとはハルヤがどうするかよね。






ハ「…」




A『何？絶望した？それとも私のことが憎いの？』





ハ「あなたが鬼族の姫じゃなくても構いません。あなたは私の姫です」






まさかそんな答えが来るとは思わなかったわ。






面白いじゃない。





A『もし私と魔界でエクトロジアを探してくれたら、あなたの姫探しを手伝ってあげるわ』





ハ「交換条件と…？」





A『やる？やらない？』







ハ「姫様のやること、私もついてまいります」







A『そう。好きにして』






やっと目的のために一歩近づいた。







今のまんまで行くと厄介だから、もう一人の私が必要。






でも、もう一人の私が拒む可能性は高いわ。





何とかして操れないものかしら…？






いっそのこと私が魔界の姫だということの記憶を一部消してうまく誘えばいいんじゃないかしら。






何とかして守らないと。





そして決着を付けなきゃ…！







A『もう時間切れみたい。じゃあよろしくね』





ハ「分かりました。必ずや成功させて見せます…！』





ふふ…。





カワイイ子…。




そう聞いたのを最後に私は意識を手放した。

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