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no side
リョウの問いに、
「聞いたことがある。本当に世界をひっくり返すんじゃないかって言われるくらいすごい戦いだったって。」
「あぁ、俺も知っとる。俺の住んでた西の村でもその話は伝わってきとったから…。」
佐久間と康二がそう言った。
「…ラウールは知らないかも知れないね。まだ生まれたばっかりくらいの時期だろうし。照も、記憶が残ってないかもね…。」
「話だけは聞いたことがあるよ。」
「ごめん、俺は記憶が無い…。」
ラウールたちの言葉を聞き、リョウは静かに話を続けた。
「数年前、さっきも言ったように異能の集団が国を相手に戦いを挑んだ事件があった。」
「…。」
「…私を助けてくれたのはその異能の集団を率いていた人の両親なんだ。」
リョウの口から出た言葉にラウール達は驚きを隠せなかった。リョウはあくまでも冷静に話を続けた。
「あの方の両親が、捨てられた俺を偶然見つけて自分の子どものように育ててくれた。生きてきた中で…あの時が1番幸せだった…。」
リョウは切ない表情でそう言った。すると、佐久間が
「リョウちゃんが助けてもらったとき、もう既に戦いの計画は進んでたの?」
その言葉にリョウは首を振った。
「いや。あの方と出会ったとき、あの方は普通の少年だった。あの方がこの国相手に戦いを挑んだきっかけは…両親を殺されたからだよ。」
その言葉に全員が言葉を失った。
「あの方の両親は、異能を持っていなかった。
けれど自分の子どもが異能を持っていることも俺の異能も理解して…力を制御する方法を調べてくれた。それだけじゃない、ほかの異能持ちにも差別せず手を差し伸べていたんだ…。」
話が続くにつれリョウの顔が哀の色に変わっていった。
「それがバレて…あの方の両親は"異能持ちに手を貸す異常者"として殺された。あの方と私は2人に逃がされ無事だった。それからだった…。
あの方が"この世界を変える"と言い出したのは…。」
リョウの頭にはその時の景色が思い浮かび、手が震えた。
「異能持ちが虐げられ、何の罪もない人が差別され殺される…そんなのおかしい。だから、あの方は…立ち上がった。」
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さくら(プロフ) - orikacoさん» コメントありがとうございます!温かいお言葉、本当にありがとうございます、励みになっております!これからも亀更新ではございますが楽しんでいただけるよう精進します! (2023年2月18日 23時) (レス) id: 1995ada5eb (このIDを非表示/違反報告)
orikaco(プロフ) - お忙しい中、更新ありがとうございます!久しぶりの更新に歓喜しております( ˊᵕˋ*)さくら様のペースで大丈夫なので、これからも頑張って下さいね。気長に楽しみにしています。 (2023年2月8日 21時) (レス) @page20 id: 95f4d7b396 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 鳥本さん» コメントありがとうございます。お礼を伝えるのが大変遅くなってしまい申し訳ありません。温かいお言葉本当にありがとうございます! (2023年2月8日 21時) (レス) id: 1995ada5eb (このIDを非表示/違反報告)
鳥本 - すごく面白いです (2021年12月5日 19時) (レス) @page16 id: 68c869632c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくら | 作成日時:2021年6月12日 18時