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青い衣を着た男は少しだるそうな顔をして
｢あんま寝てないから完全には復活してないんだよな…。｣
｢その力、まだ完全にコントロール出来てないんすよね？いけそうですか？｣
｢だから早く帰って寝たい。｣
｢わかりましたよ。｣
そう言うと、黒い衣を着た男はため息を吐きながら
｢はい、じゃあ少し後ろ下がっててください。｣
｢よろしくー、そろそろ涼太への足止めも限界だろうし。｣
涼太…とはダテさんの事だろう。
足止めってなんの事？いやそれよりもリョウちゃんのこと助けなきゃ…そう思うのに僕の身体は全く動かなかった。
そうしてる間に、黒い衣を着た男は、その衣を広げ、その場で大きく一回転した。その瞬間凄まじい勢いの風が吹き、僕は目を開けていられず、吹き飛ばされないようにするのに必死だった。
｢…！？｣
風が収まり目を開けるとそこに黒い衣を着た男の姿はなく、変わりに、男が立っていた場所には大きな黒い鳥が羽を広げてたっていた。あれは烏…？
｢あー、いつ見てもすげぇのな。あっ、阿部ちゃんをよろしく。｣
｢…。｣
青い衣を着た男はそう言うとその大きな烏の背中に飛び乗った。烏は心做しか呆れたような仕草をしたかと思うと、足元に横たわっているリョウちゃんをその嘴で挟んだ。
｢じゃあ俺寝るから振り落とさないくらいのスピードでお願い。｣
青い衣を着た男がそう言うと、烏はその大きな羽を羽ばたかせ空に飛び立った。
｢…佐久間くん！！｣
烏が飛び去った直後僕は木の近くに倒れていた佐久間くんの方へと駆け寄った。胸は上下しており穏やかに呼吸をしている。周りの数人も同じようでどうやら怪我はしておらず、眠らされているだけのようだ。
｢リョウちゃん…。｣
烏が飛んでいる様子はまだ見えていた。
追いかけなきゃ…
けど、僕ひとりで何が出来る？
相手は僕の村を滅ぼした男たちだぞ。
｢…。｣
恐怖で身体が震えている。
けれど…今動けるのは僕しかいない。今追いかけなければリョウちゃんを見失ってしまうかもしれない。
また大事な人を失ってしまうかもしれない…。
そんなの…嫌だ。
｢僕が…僕がリョウちゃんの事を助ける！｣
僕は自分の上着を佐久間くんに掛け、烏が飛んで行った方向へと走り出した。
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さくら(プロフ) - orikacoさん» コメントありがとうございます！温かいお言葉、本当にありがとうございます、励みになっております！これからも亀更新ではございますが楽しんでいただけるよう精進します！ (2023年2月18日 23時) (
レス) id: 1995ada5eb (このIDを非表示/違反報告)
orikaco(プロフ) - お忙しい中、更新ありがとうございます！久しぶりの更新に歓喜しております( ˊᵕˋ*)さくら様のペースで大丈夫なので、これからも頑張って下さいね。気長に楽しみにしています。 (2023年2月8日 21時) (レス) @page20 id: 95f4d7b396 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 鳥本さん» コメントありがとうございます。お礼を伝えるのが大変遅くなってしまい申し訳ありません。温かいお言葉本当にありがとうございます！ (2023年2月8日 21時) (レス) id: 1995ada5eb (このIDを非表示/違反報告)
鳥本 - すごく面白いです (2021年12月5日 19時) (レス) @page16 id: 68c869632c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくら
| 作成日時：2021年6月12日 18時
