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次の日の朝、鳥の鳴き声で目が覚めた。
ここ最近烏がうるさいのは気の所為だろうか？隣を見ると、康二くんはまだ眠っていたから、起こさないように、出来るだけ静かに布団から抜け出した。
｢リョウちゃん…起きたかな？｣
足音に気をつけ、部屋から出て廊下を歩いていると、
｢おぅ、ラウール。朝早いな。｣
｢ダテさん、おはようございます！｣
既に起きていたらしいダテさんに会った。昨日はすごい難しい顔をしていたけど、今はいつものダテさんに戻っていた。
｢昨日は眠れたか？｣
｢はい。ごめんなさい、僕先に休んじゃって…。ダテさんは眠れましたか？｣
｢俺も休ませてもらったよ。リョウも無事目が覚めたしな。｣
｢えっ、本当！？｣
リョウちゃんが目が覚めたと聞いてホッとした。
｢あぁ。昨日の夜中に目が覚めてな。｣
ダテさんの言葉が終わるか終わらないうちに僕はリョウちゃんの部屋に向かって走り出した。
｢リョウちゃん！！…あっ…！｣
｢…しーっ。｣
リョウちゃんの部屋の扉を開けると、こちらに向かって唇に指を当て微笑むリョウちゃんがいた。リョウちゃんの布団のところにはスヤスヤと眠る佐久間くんの姿。
｢ラウール、昨日は心配かけたみたいでごめんね。｣
｢ううん、リョウちゃんが目を覚ましてよかった。｣
僕が中に入って来ない様子を見て、リョウちゃんはニコリと笑って僕を手招きした。
｢佐久間くん、眠ってる。｣
｢ふふっ、疲れてたみたいでね。でもそろそろ起こした方がいいかねぇ？｣
そう言うとリョウちゃんは右手の掌を上に向け、ふぅっと息を吐いた。
するとふわっとした淡い緑色の光が見えたかと思うと、掌に1本のふわふわとした植物が出現した。
｢わあっ！｣
｢ラウール、これ知ってるかい？｣
｢うん、ネコジャラシ！｣
｢そうそう。見ててね。｣
そう言ってリョウちゃんは佐久間くんの鼻の下をくすぐった。
｢…う、うにゃ！！｣
擽ったそうに鼻をムズムズさせたかと思うと佐久間くんから本物の猫みたいな声を発したかと思うと、慌てて目を覚ました。
｢おはよう、佐久間。｣
｢へっ…りょ、リョウちゃん！！｣
リョウちゃんが目を覚ましたことに気がついた佐久間くんは一瞬固まったかと思うと、
｢わーーー！！リョウちゃんよかったぁぁぁぁぁ！！！｣
｢おっ、おっと佐久間。｣
リョウちゃんの名前を呼びながらギュッと抱きついていた。リョウちゃんは衝撃に耐えられず後ろに倒れてしまった。
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さくら(プロフ) - ふさん» コメントありがとうございます！返信遅くなり申し訳ありません！温かいお言葉もありがとうございます！更新再開させていただきます！楽しんで頂けたら幸いです！ (2021年3月17日 1時) (
レス) id: b581847efb (このIDを非表示/違反報告)
ふ - 更新楽しみにしてます！頑張ってください☆☆☆ (2021年2月16日 21時) (レス) id: 3ae47a3069 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくら
| 作成日時：2021年2月3日 21時
