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照くんの後ろ姿を見送ったあと、僕はすぐにお湯を沸かし、それをリョウちゃんの部屋まで運んだ。
｢ありがとう、ラウール。｣
｢ううん。ごめんね、遅くなっちゃった！｣
そして、康二くんがダテさんやリョウちゃんの処置を終えると、ダテさんは深刻そうな顔で僕達の方を見た。
｢全員揃ったみたいだな。｣
｢あぁ。｣
｢なぁダテ、裏門で何があったん？｣
康二くんが不安そうな顔でダテさんを見つめる。
｢さっきちょっと話したけど...この前の深澤たちの仲間が裏門に来た。｣
｢...それってもしかして。｣
照くんがハッとした顔でそう言うと、ダテさんは頷き
｢今日裏門に来てたのは...翔太だ。｣
｢翔太...？｣
初めて聞く名前に僕と、佐久間くん、康二くんは首を傾げた。
｢リョウちゃんが倒れたのってその翔太ってやつのせいなの？｣
｢...あぁ。アイツの能力が嫌な方向へと進んでいる。｣
｢嫌な方向？｣
｢アイツの元々の能力は"影に溶ける"能力だ。けど、さっき翔太を見たとき、明らかに昔と目が違った。それに、翔太自身新しい力を手に入れた...そんな話をしていた。｣
｢新しい力？｣
｢ちょっ、ちょっと待って！｣
淡々と続けられた話に康二くんがストップをかけた。
｢どうした、康二？｣
｢ダテと翔太...って人は知り合いなん？なんかめっちゃ詳しない？｣
その言葉にダテさんは静かに頷いた。
｢…康二たちには言ってなかったな。俺と翔太、あとリョウは昔からの知り合いだよ。｣
｢...知り合い？｣
｢あぁ。ただ、もう何年も会ってなかったけどな。｣
｢どういう知り合いなんか、聞いてもええやつ？｣
康二くんがそう言うと、ダテは1度眠るリョウちゃんの方へと視線を移し
｢リョウが起きてから...それでいいかい？｣
｢えっ...あっ、うん。｣
眠るリョウちゃんのすぐ横で、話を聞いていた佐久間くんが、心配そうな顔でリョウちゃんの手を握りしめていた。
｢翔太のことで、分かっているのはあいつの目を見るなってことだ。｣
｢目？｣
｢あぁ。アイツの力はどうやら目が関係しているようだ。俺の目を見て...それから効かないって言ってたから、恐らく"目を合わす"行為がどうやら能力の使用に関係しているみたいだ。｣
｢...他には？｣
｢詳しいことはあまり。俺は翔太の力について調べてみようと思う。あと、暫くは絶対にみんな1人で行動するのは避けてくれ。｣
ダテさんの言葉にみんな静かに頷いた。
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さくら(プロフ) - ふさん» コメントありがとうございます！返信遅くなり申し訳ありません！温かいお言葉もありがとうございます！更新再開させていただきます！楽しんで頂けたら幸いです！ (2021年3月17日 1時) (
レス) id: b581847efb (このIDを非表示/違反報告)
ふ - 更新楽しみにしてます！頑張ってください☆☆☆ (2021年2月16日 21時) (レス) id: 3ae47a3069 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくら
| 作成日時：2021年2月3日 21時
