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リョウちゃんの部屋に佐久間くんと2人でみんなの帰りを待っていると、佐久間くんはニコニコ笑いながら
｢暇だなー。あっ、そうだ！ラウール、質問の続きとかない？？｣
｢えっ、あっ…。｣
そう言えば裏門に行くまで色々質問してたなと思い出す。僕についての話はみんなが来てからまとめて聞くねと言ってくれた。
｢佐久間くんの…そのお仕事って？｣
｢あっ、それ聞いちゃう？｣
｢…聞かない方がいいですか？｣
｢ふふっ、大丈夫だよ。俺あそこの建物で働いてるけど、俺の仕事は春を売るんじゃなくて、その建物の掃除とか雑用係！｣
｢そうなんですか。｣
｢あっ、春を売るって言うのはね、もう少ししたら自然とわかるから焦らないように！｣
そう言ってニコリと笑った。
｢じゃあ…その、リョウちゃんとはいつから仲良いんですか？｣
｢俺とリョウちゃんはね。もう何年前だったかな…。ある日俺が街の外を散歩していたらね、着物がボロボロでやせ細ったリョウちゃんを見つけたの。｣
｢えっ…。｣
｢リョウちゃんね、敵から逃げてここにたどり着いたんだって。で、慌てて俺が今はリョウちゃんのお家であるあの場所に運んで、その時の…先生にリョウちゃんを診てもらったの！｣
最初は警戒して仲良くしてくれなかったけど、毎日会いに行ったら少しずつ心開いてくれたんだよと、嬉しそうに佐久間くんは笑った。
当時佐久間くんは、リョウちゃんの異能に気づいていなかったらしく、気づいたきっかけはあの裏門だそうだ。
｢あの裏門ね、門番さん以外にも守っている人がいるの。あそこは…裏切り者とか敵が攻めてくる可能性が高いんだ。｣
｢そうなんだ。｣
｢俺も、あそこ守ってるんだよ！異能はないけど、体術は人より出来るから！｣
｢佐久間くんも？｣
｢うん！！｣
そう自慢げに頷いて、佐久間くんは話を続けた。
｢ある日ね裏切り者の存在が明るみに出たんだ。それがね…先生だったんだ…。｣
佐久間くんの話によると先生は、金に目が眩み、雪の街の情報を敵に流していたそうだ。それに気づいたのが佐久間くんだった。
いくら裏切り者とはいえ、親しい人物と戦うことに、佐久間くんに迷いが生じた。その油断が命取りだった。先生は佐久間くんのその一瞬の迷いに気づき、佐久間くんの腹を刺した。
｢あの時は本当に死ぬかと思ったなぁ。けどね、それを助けてくれたのがリョウちゃんだったんだ。｣
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さくら(プロフ) - ふさん» コメントありがとうございます！返信遅くなり申し訳ありません！温かいお言葉もありがとうございます！更新再開させていただきます！楽しんで頂けたら幸いです！ (2021年3月17日 1時) (
レス) id: b581847efb (このIDを非表示/違反報告)
ふ - 更新楽しみにしてます！頑張ってください☆☆☆ (2021年2月16日 21時) (レス) id: 3ae47a3069 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくら
| 作成日時：2021年2月3日 21時
