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no side
雪の街から少し離れたとある場所に建つ、禍々しい雰囲気を纏った塔のような建物。その1番上の部屋に1羽の烏が飛んできた。
その部屋にいるのは紫色の衣を纏い、黒髪で、頭に狐の面を身につけ青年と、青い衣を纏い、長い前髪で右目を隠し、耳には白い花の耳飾りを身につけた青年だった。
紫色の衣の青年は、部屋に入ってきた烏に対しへらっとした微笑みを向け
｢おかえり目黒｣
｢…あー、肩こる。｣
バサバサと羽の音がしたかと思うと、その烏は端正な顔立ちで漆黒の着物を身に纏った青年に姿を変えた。
｢で、襲撃は？｣
｢あー、普通に失敗してましたよ。まあ、金にしか興味の無い無能な集団でしたからね。｣
｢あんな奴らハナから期待してねぇよ。厄介払い出来たから調度いいわ。｣
｢相変わらずひでぇ。俺も用済みになったら消されるんだろうなぁー。｣
そう言って黒い着物の男…目黒と呼ばれるその男は、大袈裟に肩を竦めたあとニヤニヤと笑ってみせた。
｢気持ち悪い。｣
｢まあまあ、翔太。｣
青い着物の男…名前は翔太というらしい彼は、紫色の衣を纏った青年に宥められ、面白くなさそうにそっぽ向いた。
｢で、目黒。わざわざそれだけを伝えにきた訳では無いでしょ？｣
｢あぁ…白銀の少年は雪の街にいることは確定。裏門にいたのは3人の男。2人は異能持ちっすね。下が騒がしすぎて話し声までは聞き取れなかったんすけど、能力使うの見たんで確定っす。｣
｢強いの？｣
｢割と。1人は植物系。もう1人はえーっと身体丈夫でした。｣
｢マジでお前説明下手。それだとただの健康な人だから。｣
｢まあまあ…ちなみにどんな事してた？｣
呆れた声をだす翔太とは対照的に、紫色の衣の男は、穏やかな声で話を続けるよう促した。
｢身体固くしてました。ちょっとやそっとの事じゃ傷はつかないくらい。能力指数は割と高めだと思いますよ。｣
すると、今まで穏やかに話を聞いていた紫色の衣の男は僅かに顔色を変えた。
｢…ねぇ。その異能持ち…どんな顔してた？｣
｢どんな顔…えーっとちょっと怖そうだけど綺麗な顔してましたよ。｣
｢わかるかよ、それで。｣
すると、紫色の衣の男はニヤリと笑い、
｢ねぇ、俺そこ行きたい。｣
｢なに、奇襲すんの？｣
｢違うよ。ちょっと顔見に行くだけ。顔みたら帰ってくるからさ。｣
｢馬鹿じゃねぇの。｣
｢あー、行きます？｣
｢おい勝手に話進めんな｣
翔太の意見は無視され、2人は雪の街へと行く算段を考え始めた。
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さくら(プロフ) - ふさん» コメントありがとうございます！返信遅くなり申し訳ありません！温かいお言葉もありがとうございます！更新再開させていただきます！楽しんで頂けたら幸いです！ (2021年3月17日 1時) (
レス) id: b581847efb (このIDを非表示/違反報告)
ふ - 更新楽しみにしてます！頑張ってください☆☆☆ (2021年2月16日 21時) (レス) id: 3ae47a3069 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくら
| 作成日時：2021年2月3日 21時
