その瞬間だけでいい

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kj｢何の話しよるん？｣

fk｢おっ、康二。ちょうどお前の話してた。｣

kj｢えっ、ほんまー？俺が可愛いって話？
あっ、お会計ですね！今行きまーす！｣

そう言って康二くんはパタパタとレジへと向かった。

nb｢嵐みたいなやつだな。｣

ab｢でも、目黒の言いたいことはすごいわかる。人懐っこいよね。なんていうか…子犬みたい。｣

mm｢子犬…(笑)｣

fk｢あー、なんかわかるわ、しっぽ見える。｣

とふっかさんが笑いながら言った。

kj｢ねーねー、俺の話ってどんなこと話してたん？｣

しばらくしてお客さんが俺らだけになると、康二くんはお盆を持って話の輪に入った。

mm｢んー、康二くんが子犬みたいって。｣

kj｢それ褒めてるん？｣

ab｢子犬みたいで可愛いなーって話だよ。｣

kj｢えっ、ほんま〜？
あっ、お隣のイケメンさんお名前聞いてなかったですね！なんてお呼びしたらええですか？｣

nb｢えっ、あぁ、俺？｣

急に話しかけられた翔太くんが少しびっくりしたように康二くんの方を見た。

nb｢渡辺翔太。別に呼び方はなんでも。｣

kj｢ほなしょっぴーって呼んでええですか！？｣

mm｢ブハッ｣

ab｢ちょっとめめ、大丈夫！？｣

思いっきり吹き出した俺に、いつの間にか康二くんにつられてめめと呼ぶようになった阿部ちゃんが慌てた。

mm｢しょっぴー…(笑)｣

fk｢あー、めめがツボっちゃった。｣

nb｢お前マジ覚えとけよ目黒。｣

kj｢ご、ごめんなさい、嫌やった？｣

nb｢あっ、いや…なんでもいいって言ったの俺だから。｣

翔太くんの言葉に康二くんは、パァっと顔が明るくなり、それからずっと翔太くんに話しかけつづけた。

kj｢めっちゃ顔綺麗ですね！お肌も綺麗やし、なんか気をつけてることありますか？｣

nb｢記者みたいだな。｣

kj｢えー、俺それなら、記者さんより、カメラマンさんしたいなぁ。是非写真撮らせてください！｣

nb｢えっと…。｣

康二くん、人見知りするかなーなんて思ってたけど、翔太くんには意外とグイグイ話しかけ、翔太くんが戸惑っていた。イケメン、イケメン言われて顔を真っ赤にして照れてる。

微笑ましい光景のはずなのに…

nb｢だぁぁぁ、目黒！助けろ！！｣

mm｢頑張ってください。｣

nb｢お前、マジで覚えてろよ！｣

mm｢はいはい。｣

先輩に対してこの対応は、ちょっと失礼かな…とは思うけれど。
なんだかモヤモヤしてしまっている。
けど何に？

俺は何に…モヤモヤしているんだ？

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