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俺の隣で、ほろ酔い気分で歩く康二くんはご機嫌で、今日舘さんたちと飲んでた時のことなどを話してくれた。
「そんでなー、ふっかさんめっちゃ酔ってしもうてなー、お店に筋肉もりもりの人がお迎えに来てくれてん。」
「筋肉もりもり…(笑)」
「駅までダテと来てんけど、急に行くところができたって言うて、ダテ、タクシー代くれてん。返そうと思ったけど、慌てて走って行ってしもうた…。」
「そうだったんだ。」
「そしたら駅にめめおるんやもん、嬉しかった♪今週はいっぱいめめと会えたな〜。」
「ふふ、そうだね。」
いつも以上にはしゃぐ康二くんが可愛らしくて俺の表情筋はゆるゆるだ。
そうしている間に近くの公園に着いた。
「なぁ、めめ!ちょっとだけ写真撮らせてや!」
「えっ、写真??」
康二くんは肩から提げてた鞄の中から、初めて出会った時にも持っていたカメラを取り出した。
「酔ってるのに写真撮れるの?」
「舐めたらあかんで!酔ってても写真の腕はピカイチや!」
「ふふふ、すごい自信じゃん。いいよ。康二くんのカメラのモデルしてあげる。」
それから遊具に乗ったり、ポーズを決めたり、ただ歩いてる様子…など、色んな写真を撮った。
シャッターを押す度に康二くんは嬉しそうに笑った。
その後、2人でベンチに座って撮った写真を見た。本当にこれを撮った康二くんは酔ってるのかと思うくらい、綺麗で、何より楽しそうな写真ばかりだ。
「凄いね、康二くん。」
「言うたやろ。でも、モデルのめめがいい表情してるから、余計いい写真になるんやで!」
そう言って写真を確認してると、一枚の写真のところで彼の動きが止まった。
「…康二くん?」
「んえっ?」
俺の声に、康二くんは、慌てたような顔でこちらを向いた。
画面に映っていたのは知らない男性…。
いや1度だけ見たことある。
康二くんのスマホのロック画面に写ってた男性だ。
「…友達?」
「えっ…?」
「さっき写ってた人…。ごめん見えちゃった。」
「ふふっ、別にかまんよ。」
そう言うと、めめになら話してもええかなー。と少し切なげに笑った。
「この人な、関西におる時ずっと一緒におってん。」
「そうなんだ。」
「見た目ちょっと怖いけど、すごい優しいねん…。俺の事もよく面倒見てくれてた。」
あぁ、なんでだろう。康二くんが次に言う言葉がわかってしまった。
「俺な…、好きなんよ…この人の事。」
予想通りのその言葉に、俺は黙って聞くことしか出来なかった。
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さくら(プロフ) - (名前)ミオさん» コメントありがとうございます、大変返信が遅くなり申し訳ありません!何度も読んでくださりありがとうございます!今後も楽しめる作品を作っていきたいと思いますのでよろしくお願いします! (2021年9月4日 21時) (レス) id: 3b24a3fa1b (このIDを非表示/違反報告)
(名前)ミオ(プロフ) - このめめこじが大好きで、何度も読みに来ちゃいます (2021年7月30日 0時) (レス) id: dfbbef0672 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 57yuki39ramotiさん» コメントありがとうございます!返信遅くなり申し訳ありません。ゆり組、少し辛い状態ですが今後も見守ってください…(泣) (2020年12月3日 12時) (レス) id: 60e8cc6e09 (このIDを非表示/違反報告)
57yuki39ramoti - あまりのゆり組の大好きさに26話で感動して、大号泣しました。(^0^) (2020年11月22日 18時) (レス) id: a271dce366 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 佐藤さん» ありがとうございます!中々な亀更新になるかもですが、これからも楽しんでいただけると嬉しいです! (2020年9月26日 8時) (レス) id: aa84f709c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくら | 作成日時:2020年9月3日 21時