123 ab side ページ26
楽しみにしてた文化祭が始まった。
午後は佐久間と回るから、それまでの時間はクラスの催し物の宣伝係を引き受けた。
学校中がいつも以上に賑やかで、そこかしこで楽しそうな声が聞こえた。
途中、人だかりを見つけ見に行くと、舘様が翔太をエスコートしていた。見つけた瞬間、はしゃいでしまった。翔太に睨まれたのは気のせいだと信じたい。
その後、自分の仕事を全うする為歩いていると、めめと康二に遭遇した。なんだか康二は様子がおかしくて、すぐに走って行ってしまった。
｢康二、どうしたんだろ？｣
｢…。｣
理由はめめにもよくわからないみたい。最近なんか康二元気ないような気がするんだよな。ちょっと心配。
そんな話をめめとしていると、
｢あーーべーーちゃーーーん！！！！｣
こんなにたくさんの人がいるのにハッキリと聞こえる俺の名前を呼ぶ声。その声に俺とめめは顔を見合せ苦笑い。
｢本当に元気だなぁ。｣
｢見てるこっちも元気になりますね。｣
｢吸い取られてる気もするけどね。｣
反対側の校舎の窓から、俺を見つけて手を振っているのは佐久間だった。もう、周りの後輩たちがビックリしてるよ。
佐久間はそっち行くねーー！って叫んで教室に1度入っていった。多分本当にこちらに向かって走ってきていると思う。
｢…阿部ちゃん、嬉しそうですね｣
｢えっ？俺が？｣
｢うん。今すごい幸せそうな顔してた。｣
そうめめに言われて驚いた。全くと言っていいくらい無自覚だった。
｢恥ずかしいな。｣
｢いいと思いますよ、普段の阿部ちゃんとは違う一面で。それに…｣
｢それに？｣
｢佐久間くんのことが"好き"なんだって伝わってきました。｣
そう言ってめめは優しく笑った。俺は驚き固まってしまった。
｢"好き"…？｣
めめが今言った"好き"が、友だちに対しての"好き"では無いことくらい俺にもわかる。
｢違うの？｣
以前の俺なら佐久間は友達だよって言うんだろう。
けれど、佐久間に対して自分が抱く思いが友達としての"好き"ではない何かに変わりつつあることは自覚していた。
けれど今まで"何"に変わっているかわからなかった。
恋にはどちらかと言うと疎いほう。
ふっかや照、舘様と翔太がお互いに想い合う気持ちを恋だと言うのなら、きっと俺には無縁なんだろうって思っていたから。
でもめめに言われてハッとした。
あぁ、そうか。そうだったんだ。
俺って佐久間のことが好きだったんだ──
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さくら(プロフ) - knoeingさん» コメントありがとうございます！そう言って頂けて光栄です！！これからも亀更新ではございますが楽しんで頂けるよう頑張ります！ (2022年7月19日 0時) (
レス) id: e33786f07c (このIDを非表示/違反報告)
knoeing(プロフ) - 更新ありがとうございます！最高 (2022年7月16日 4時) (レス) @page31 id: 8db7271f25 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - サリーさん» はじめまして、コメントありがとうございます！返信が遅くなり申し訳ないです。一気に読んでくださったんですね！お褒めの言葉をこんなにも頂けて嬉しくて私が震えております。これからも亀更新ではございますが、楽しんで頂けるよう頑張ります！ (2022年5月25日 23時) (レス) id: 0d68adfc7b (このIDを非表示/違反報告)
サリー(プロフ) - はじめまして。アップルティーいっきに拝読させて頂きました。初めて長編のmmkjに触れたのですが、他cpとの絡み、素敵なkj君のお友達まで素晴らしい世界観に震えております‥！他作品も読ませて頂きますね！続き、楽しみにお待ちしております。 (2022年5月21日 15時) (レス) @page26 id: d5b5a4f349 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - イサさん» コメントありがとうございます、大変返信が遅くなり申し訳ありません！温かいお言葉ありがとうございます！中々の亀更新ですが、これからのそれぞれの組み合わせの展開も楽しんで頂けるよう頑張ります！薔薇の方も必ず更新しますのでよろしくお願いします！ (2022年1月16日 0時) (レス) id: 3b24a3fa1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくら
| 作成日時：2021年10月22日 18時
